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文献詳細

雑誌文献

臨床検査56巻2号

2012年02月発行

文献概要

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書評 病態のしくみがわかる 免疫学

著者: 佐藤譲1

所属機関: 1岩手医大・糖尿病代謝内科

ページ範囲:P.188 - P.188

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 免疫学の教科書を久しぶりに手にして,まず手ごろな大きさと重さに親しみを感じた.関修司先生と安保徹先生が編集された『病態のしくみがわかる 免疫学』である.

 目次に目を通し,ページをパラパラとめくると30余年前の世界が鮮やかによみがえってきた.今春亡くなられた恩師熊谷勝男先生(東北大学名誉教授)の研究室である.当時,熊谷先生(東北大学歯学部微生物学講座教授)の元には学内外から免疫学と熊谷先生の洒洒落落で明るいお人柄に惹かれて,多くの若手研究者が集まり熱気にあふれていた.後年その中から10数名の教授が誕生した.安保先生は熊谷教室のそう生期からのメンバーである.安保先生がアメリカ留学から帰国後,関先生も加わった.毎晩,酒を片手にNKTや胸腺外分化Tリンパ球をさかなにした熱い議論が夜半まで続いた.時に大発見を祝い,時に落胆したシーンが思い出される.安保先生と大学の同期の私は,当時,自己免疫性糖尿病(1型糖尿病)モデルのNODマウスの研究のために内科学教室から熊谷教室に通っていた.安保・関グループが連発する大発見の祝杯を何度楽しませてもらったことか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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