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文献概要
あいまにカプチーノ
仕事とスポーツの両立
著者: 種村正1
所属機関: 1心臓血管研究所臨床検査部
ページ範囲:P.284 - P.284
文献購入ページに移動 私が出場したトライアスロン大会の中で最も想い出深いのは,秋田県で行われた北欧の杜アドベンチャートライアスロンである.この大会は川下り4.6km,マウンテンバイク(MTB)53km,ラン16kmで自然の地形を生かした日本最初のアドベンチャーレースであった.私は第6回と7回大会に参加したが,残念ながら1998年の第7回が最後となってしまった.
まず,川下りというのが本来は清流の流れに乗って川を下ったり浅瀬を走ったりするのであるが,第6回は日照り続きで水が少なかったためにコースのほとんどを走ることになった.気温が30℃にもなる中でウェットスーツを着て川原を走るのだから,足下もおぼつかないし本当に大変だった(かみさん曰く“ゴリラの行進”だったそうだ).それでも川の流れに身を任せられる所があったり,水中では鮎が泳いでいるのを見つけられたりして,子どもの頃に帰ったようだった.バイクは熊が出るような山道と崖のような道? とダートコースがほとんどで,タイヤがパンクしてしまう人も数人いた.ずっとバイクに乗り続けられる人は滅多におらず,当然私も崖はバイクを担いで登ったし,坂道は押して歩くことがたびたびあった.ランはのどかな田園地帯を駆けめぐり,日本一広い北欧の杜公園を走り,最後は急な上り坂がずっと続く.やっとゴールの鷹巣駅に近づくと自分が書いた自己紹介が商店街にアナウンスされ,ゴールでは日本一の大太鼓が迎えてくれた.ちなみにこの日は35℃にもなる猛暑日で,体中の血液量の3倍ほどの水分を採ったと思うが,エイドステーションでスイカやおにぎりや梅干しを沢山食べたのでレース後の体重は変わっていなかった.この大会はコースが面白かっただけでなく,町を挙げての歓迎ぶりや参加者の一体感がずば抜けていた.そして,精一杯身体を動かすという動物がもっている本能を感じることができ,過酷だったけれども本当に楽しい大会であった.
まず,川下りというのが本来は清流の流れに乗って川を下ったり浅瀬を走ったりするのであるが,第6回は日照り続きで水が少なかったためにコースのほとんどを走ることになった.気温が30℃にもなる中でウェットスーツを着て川原を走るのだから,足下もおぼつかないし本当に大変だった(かみさん曰く“ゴリラの行進”だったそうだ).それでも川の流れに身を任せられる所があったり,水中では鮎が泳いでいるのを見つけられたりして,子どもの頃に帰ったようだった.バイクは熊が出るような山道と崖のような道? とダートコースがほとんどで,タイヤがパンクしてしまう人も数人いた.ずっとバイクに乗り続けられる人は滅多におらず,当然私も崖はバイクを担いで登ったし,坂道は押して歩くことがたびたびあった.ランはのどかな田園地帯を駆けめぐり,日本一広い北欧の杜公園を走り,最後は急な上り坂がずっと続く.やっとゴールの鷹巣駅に近づくと自分が書いた自己紹介が商店街にアナウンスされ,ゴールでは日本一の大太鼓が迎えてくれた.ちなみにこの日は35℃にもなる猛暑日で,体中の血液量の3倍ほどの水分を採ったと思うが,エイドステーションでスイカやおにぎりや梅干しを沢山食べたのでレース後の体重は変わっていなかった.この大会はコースが面白かっただけでなく,町を挙げての歓迎ぶりや参加者の一体感がずば抜けていた.そして,精一杯身体を動かすという動物がもっている本能を感じることができ,過酷だったけれども本当に楽しい大会であった.
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