icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻1号

2013年01月発行

文献概要

研究

免疫固定法システムHydrasys®による非濃縮尿におけるBence Jones蛋白の検出

著者: 老沼弘俊1 簗瀬直穂美2 佐藤理一郎2 小谷和彦1 山田俊幸12

所属機関: 1自治医科大学臨床検査医学 2自治医科大学附属病院臨床検査部

ページ範囲:P.99 - P.103

文献購入ページに移動
 本邦では,尿中Bence Jones蛋白(BJP)は主に免疫電気泳動法(IEP)で検出・同定されており,尿を濃縮するため時間を要していた.本研究では,判定能の優れた免疫固定法(IFE)を用い,非濃縮尿での検出の可能性を検討した.BJP検出を目的に,日常法である濃縮尿を用いたIEPを依頼された試料の中から,IEPの結果により抽出した227検体につき,非濃縮尿を用いた本免疫固定法を行い,成績を評価した.その結果,IEP陽性34検体はすべて本IFE法で正しく検出・同定された.IEP陰性163検体のうち5検体,IEP判定保留30検体のうち19検体で,本IFE法により陽性が確認された.本IFE法は非濃縮尿において効率よく尿BJPを検出・同定可能である.

参考文献

1)The International Myeloma Working Group:Criteria for the classification of monoclonal gammopathies, multiple myeloma and related disorders: a report of the International Myeloma Working Group. Br J Haematol 121:749-757,2003
2)山田俊幸:M蛋白検出法とその問題点.臨床病理 58:397-400,2010
3)Salomo M, Gimsing P, Nielsen LB:Simple Method for quantification of Bence Jones proteins. Clin Chem 48:2202-2207,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?