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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻11号

2013年10月発行

文献概要

特集 はじめよう,検査説明 血液

5 血液検査でRDWやMPVなどのデータが同時に出てきますが,評価方法を教えてください

著者: 近藤弘1 山出健二1

所属機関: 1大東文化大学大学院スポーツ・健康科学研究科

ページ範囲:P.1234 - P.1235

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1.赤血球粒度分布幅(red cell distribution width;RDW)(図1)

 RDWは赤血球の粒度分布曲線(ヒストグラム)から計測する赤血球容積分布の指標で,赤血球大小不同症では高値を示す.ヒストグラムは横軸に血球容積,縦軸に血球の相対個数(%)をプロットして平滑化したもので,平均赤血球容積(mean corpuscular volume;MCV)が赤血球ヒストグラム全域から算出されるのに対して,RDWはヒストグラム左脚の血小板凝集塊,大血小板,電気的ノイズ,および右脚の凝集赤血球などを除外して計算する.RDWは変動係数(coefficient of variation;CV)(%)または標準偏差(standard deviation;SD)(fL)で表す.基準範囲(電気抵抗法の例)はCV12.8±1.2%,SD42.5±3.5fLだが,

装置の測定原理,報告により差がみられる.

参考文献

1)ベックマン・コールター:血液学分析の最新技術─Dr. Bessman学術講演より.From Coulter No.1,ベックマン・コールター社,1985
2)Kottke-Marchant K, Davis BH (Eds.):Laboratory Hematology Practice, Wiley-Blackwell,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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