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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻11号

2013年10月発行

文献概要

特集 はじめよう,検査説明 化学

6 血清K値が高値ですが,臨床所見と合致しません.解釈の仕方と対策を教えてください

著者: 金原清子1 米山彰子1

所属機関: 1虎の門病院臨床検体検査部

ページ範囲:P.1266 - P.1267

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1.採血時の手指運動(クレンチング,ハンドグリップ)の影響

 血管が確認しにくい場合,確認を容易にするため,手を強く握ったりクレンチングを行ったりすることがある.この動作によって筋肉細胞内からカリウム(K)が放出され,静脈中のK濃度が一過性に上昇する.上昇程度は0.2~2.0mmol/Lとされ,特に1本目の採血管への影響が大きいとされる.血管を怒張させる行為としては極力避け,影響が少ない方法(温める,軽くたたく,しごくなど)を使う.また複数本の採血管がある場合は,生化学用採血管を最後にするなどの対策が有効である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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