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特集 はじめよう,検査説明 感染症
5 細菌性髄膜炎の原因微生物をより確実に検出するためには,どのような点に注意したらよいですか?
著者: 永田邦昭1
所属機関: 1公立玉名中央病院中央検査部
ページ範囲:P.1336 - P.1337
文献購入ページに移動1.細菌性髄膜炎が疑われた場合
髄膜炎発症後早期の髄液採取が望まれる.さらに細菌性の場合複数セットの血液培養を併用することで診断確率は上昇する.抗菌薬投与前採取が望ましいが,投与後でも髄液を液体培地に移すことで薬剤が希釈され,また寒天培地に塗抹することで抗菌薬は塗り始めの寒天に吸収され,それ以降は抗菌薬の影響を受けにくくなる.つまり原因微生物が生き残った状態で検査を開始することが重要である.有効な抗菌薬であれば,数時間でグラム染色性や形態に変化が現れ,抗菌薬効果判定の指標ともなる.
髄膜炎発症後早期の髄液採取が望まれる.さらに細菌性の場合複数セットの血液培養を併用することで診断確率は上昇する.抗菌薬投与前採取が望ましいが,投与後でも髄液を液体培地に移すことで薬剤が希釈され,また寒天培地に塗抹することで抗菌薬は塗り始めの寒天に吸収され,それ以降は抗菌薬の影響を受けにくくなる.つまり原因微生物が生き残った状態で検査を開始することが重要である.有効な抗菌薬であれば,数時間でグラム染色性や形態に変化が現れ,抗菌薬効果判定の指標ともなる.
参考文献
1)永田邦昭:感染症診断に役立つグラム染色─実践永田邦昭のグラム染色カラーアトラス,シーニュ,pp20-169,2006
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