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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻11号

2013年10月発行

文献概要

特集 はじめよう,検査説明 感染症

6 肺炎患者の喀痰検査を提出したら,喀痰検査の材料として不適当な検体なので再提出をするよういわれました.どうしたらよいのですか?

著者: 川上小夜子1

所属機関: 1帝京大学医学部附属病院感染制御部

ページ範囲:P.1338 - P.1339

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1.なぜ不適当検体なのか

 痰は気管,気管支,肺胞の粘膜からの分泌物であり,炎症が起こると分泌量が増加する.下気道感染症では,気道粘膜から剥離した細胞や起因微生物などが含まれるため,微生物検査用検体として使用されている.

 しかし,痰として提出された検体のなかには,口腔内から分泌された唾液だけで,下気道からの分泌物が含まれない物もある.このような検体では起因微生物の検査が困難であることから,検査室では下気道から喀出された痰を取り直すように依頼している.

参考文献

1)MILLER DL:A study of techniques for the examination of sputum in a field survey of chronic bronchitis. Am Rev Respir Dis 88:473-483,1963
2)Geckler RW, Gremillion DH, McAllister CK, et al:Microscopic and bacteriological comparison of paired sputa and transtracheal aspirates. J Clin Microbiol 6:396-399,1977

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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