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特集 はじめよう,検査説明 感染症
8 抗酸菌感染症におけるinterferon γ release assayの意義について教えてください
著者: 藤原宏1 長谷川直樹1
所属機関: 1慶應義塾大学病院感染制御センター
ページ範囲:P.1342 - P.1343
文献購入ページに移動結核感染の診断には従来ツベルクリン反応(以下,ツ反)が用いられた.しかしツ反はBCG接種者では陽転化するため,BCG接種を行うわが国では,結核感染の有無をツ反で判定することは困難であり,その他にも接種・判定技術の問題,非結核性抗酸菌症で陽転化するなどの問題がある.
そこで開発されたものがIGRA(interferon γ releasing assay)である.IGRAにはQuantiFERONⓇ(クォンティフェロン:QFT,Qiagen社製,オランダ)とT-SPOTⓇ.TB(T-SPOT,Oxford Immunotec社製,英国)があり,わが国には両法ともに導入されている.IGRAの最大の利点は,BCG接種の影響をうけないことである.両者の感度・特異度には差があるが,その詳細は成書に譲り,IGRAの意義について,接触者健診,活動性結核の補助診断,結核発病ハイリスク者の評価にわけて記載する.
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