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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻11号

2013年10月発行

文献概要

特集 はじめよう,検査説明 感染症

11 血清アスペルギルス抗原が(+)という結果が出ましたが,この診断学的意義について教えてください

著者: 川元康嗣1 松田淳一1 栁原克紀12

所属機関: 1長崎大学病院検査部 2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座病態解析・診断学分野

ページ範囲:P.1348 - P.1349

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1.アスペルギルス真菌症

 アスペルギルス症とは,糸状菌の一種であるアスペル属の胞子の吸入と体内での増殖が原因で起こる日和見感染症である.好中球減少時や免疫抑制剤治療を受けている患者は,胸痛,咳,呼吸困難など深刻な症状を引き起こす.アスペルギルス真菌症は,血液疾患領域では侵襲性肺アスペルギルス,呼吸器内科領域では肺アスペルギローマを含む慢性肺アスペルギルス症に分類される.特に侵襲性アスペルギルス症においては,重度の肺感染症として発症し,治療せずに放置すれば生命にかかわる.

 診断は,臨床所見(好中球減少,免疫抑制剤など),臨床症状(喀痰,発熱,呼吸困難など),画像診断,血清学的または真菌学的検査(検鏡,培養法など),病理組織学的診断により総合的に判断して行う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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