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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻11号

2013年10月発行

文献概要

特集 はじめよう,検査説明 感染症

17 尿から分離された大腸菌の薬剤感受性試験で,セフタジジム(CAZ)やセフォタキシム(CTX)に耐性(R)という報告がありました.どのような耐性菌である可能性がありますか?

著者: 戸口明宏1 大塚喜人1

所属機関: 1亀田総合病院臨床検査部

ページ範囲:P.1360 - P.1361

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 臨床の現場で最も頻繁に使用される抗菌薬であるペニシリン系,セフェム系,カルバペネム系抗菌薬はβ-ラクタム環という立体構造を共有しているため,β-ラクタム薬と総称されている.

 細菌はβ-ラクタム系抗菌薬に対するさまざまな耐性因子を入手し,ESBL(extended-spectrum beta-lactamase),MBL(metallo beta-lactamase),AmpC(AmpC beta-lactamase),NDM-1(new Delhi metallo beta-lactamase 1)などは,β-ラクタム環を加水分解してβ-ラクタム系抗菌薬を不活化する酵素である.β-ラクタマーゼは,グラム陰性菌がもつβ-ラクタム系抗菌薬に対する主要な耐性因子として知られている.

参考文献

1)Clinical and Laboratory Standards Institute (CLSI):Performance Standards for Antimicrobial Susceptibility Testing;Twenty-Second Informational Supplement. CLSI document M100-S22. Clinical and Laboratory Standards Institute, Wayne,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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