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特集 はじめよう,検査説明 病理・細胞診
1 乳腺の病理組織標本を用いて,免疫組織検査や遺伝子検索などを行いたいのですが,検体をどのように提出したらよいですか?
著者: 小林博久1 畠榮2
所属機関: 1川崎医科大学附属病院病院病理部 2川崎医科大学附属川崎病院病理部
ページ範囲:P.1362 - P.1363
文献購入ページに移動特に乳癌の検索では,一般的なHE染色や特殊染色のほかに,診断や治療を目的に乳癌細胞を解析するため同じ材料を用い,免疫組織学的検索法(免疫染色,IHC法)によりエストロゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PgR)やHER2蛋白,Ki-67抗原(クローンMIB-1など)や,遺伝子検索〔ISH(in situ hybridization)法など〕によりHER2遺伝子の検索が一般的に行われている.以前は凍結切片や新鮮組織も使用されていたが,現在ではIHC法における賦活法の改善などにより,ホルマリン固定,パラフィン切片からの検索が可能となった.しかし,その診断には半定量やカウントによる判定結果が求められるため(フローチャート),適切な条件でこれらの処理を行うことが必要で,将来の検索に備える意味でも重要である.
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