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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻11号

2013年10月発行

文献概要

特集 はじめよう,検査説明 病理・細胞診

3 摘出した皮膚悪性腫瘍の断端の正確な距離を測定したい場合,病理への提出法を教えてください

著者: 扇田智彦1 新井栄一1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター病理部

ページ範囲:P.1366 - P.1367

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1.皮膚悪性腫瘍の切除断端検索の臨床学的意義

 皮膚の悪性腫瘍は外から見える腫瘍であり,美容学的観点またはQOLから切除範囲は最小限にとどめなくてはならないことが多い.皮膚悪性腫瘍には大別して,上皮性(表皮,汗腺,毛包,脂腺由来)腫瘍,非上皮性(線維組織球性,筋肉性,脂肪組織性,神経性,血管・リンパ管性)腫瘍,悪性リンパ腫,悪性黒色腫などあり,日本皮膚悪性腫瘍学会は皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインを定めている.これらの腫瘍に対する治療は,外科的切除法,化学療法,放射線療法や最近では分子標的薬による治療などが,組織型やTNM分類,病期分類をもとに選択されている.特に外科的切除法では,おのおの悪性腫瘍による切除断端に関して,腫瘍表面の側方切除断端と腫瘍下部の深部断端までの距離を計測しておくことが,再発率や切除後の治療方針を考慮するうえで非常に重要となっている.

参考文献

1)日本皮膚悪性腫瘍学会(編);科学的根拠に基づく皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン,金原出版,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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