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特集 はじめよう,検査説明 病理・細胞診
9 甲状腺細胞診でclassⅢ・濾胞性病変が指摘されましたが,どのような病変が含まれていますか?
著者: 佐々木栄司1 北川亘2 伊藤公一2
所属機関: 1伊藤病院診療技術部臨床検査室 2伊藤病院外科
ページ範囲:P.1378 - P.1379
文献購入ページに移動細胞診報告様式については臓器ごとの報告様式を採用している施設もあるが,「class分類(Ⅰ~Ⅴ)」を使用している施設も多く,classⅢは良悪性の鑑別困難(indeterminate)な場合に記載される.当院の甲状腺細胞診の報告様式は,甲状腺癌取扱い規約(第6版)に準じている.この報告様式では,第1に検体の評価を適正と不適正に分類し,適正の場合は良性,鑑別困難,悪性の疑い,悪性の4区分に鑑別している.濾胞性腫瘍を疑う症例は本区分の「鑑別困難」に入り,濾胞癌を疑う場合は「悪性疑い」に入る.
近年,話題の甲状腺細胞診ベセスダシステム1)の分類では,「濾胞性腫瘍を疑う」診断区分は「鑑別困難」とはせず,独立したものとなっているが,まだ普及の段階には至っていない.
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