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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻11号

2013年10月発行

文献概要

特集 はじめよう,検査説明 病理・細胞診

9 甲状腺細胞診でclassⅢ・濾胞性病変が指摘されましたが,どのような病変が含まれていますか?

著者: 佐々木栄司1 北川亘2 伊藤公一2

所属機関: 1伊藤病院診療技術部臨床検査室 2伊藤病院外科

ページ範囲:P.1378 - P.1379

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1.甲状腺細胞診断の報告様式

 細胞診報告様式については臓器ごとの報告様式を採用している施設もあるが,「class分類(Ⅰ~Ⅴ)」を使用している施設も多く,classⅢは良悪性の鑑別困難(indeterminate)な場合に記載される.当院の甲状腺細胞診の報告様式は,甲状腺癌取扱い規約(第6版)に準じている.この報告様式では,第1に検体の評価を適正と不適正に分類し,適正の場合は良性,鑑別困難,悪性の疑い,悪性の4区分に鑑別している.濾胞性腫瘍を疑う症例は本区分の「鑑別困難」に入り,濾胞癌を疑う場合は「悪性疑い」に入る.

 近年,話題の甲状腺細胞診ベセスダシステム1)の分類では,「濾胞性腫瘍を疑う」診断区分は「鑑別困難」とはせず,独立したものとなっているが,まだ普及の段階には至っていない.

参考文献

1)S.Z.アリ,E.S.シーバス(編):甲状腺細胞診ベセスダシステム(坂本穆彦監訳),丸善出版,2011
2)北川亘,伊藤公一,他:甲状腺腫瘍の検査・診断 穿刺吸引細胞診検査.日本臨床69(増刊2):320-323,2011
3)伊藤公一(監):実地医家のための甲状腺疾患診療の手引き,全日本病院出版会,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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