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特集 はじめよう,検査説明 生理機能
3 Gaenslerの1秒率とTiffeneauの1秒率の違いを教えてください
著者: 田村東子1
所属機関: 1虎の門病院臨床生理検査部
ページ範囲:P.1392 - P.1393
文献購入ページに移動1.Gaenslerの1秒率とTiffeneauの1秒率
スパイロメトリーで行われる努力性呼出の検査は,ティフノー・テストと呼ばれることがある.これは努力性呼気曲線の解析についてTiffeneau(フランス)が最初に報告したことによるが,ほぼ同時期にGaensler(アメリカ)も同様のことを報告している.この両者には若干の違いがあり,それが1秒率の定義である.
努力性呼出の検査において,呼出を始めてから1秒間に最大に吐き出すことのできる気量を1秒量(forced expiratory volume;FEV1)といい,1秒量が肺活量(vital capacity;VC)の何%になるかを表すのが1秒率である.この1秒率の計算にVCを使ったものをTiffeneauの1秒率,努力性肺活量(forced vital capacity;FVC)を使ったものをGaenslerの1秒率という(図1).
スパイロメトリーで行われる努力性呼出の検査は,ティフノー・テストと呼ばれることがある.これは努力性呼気曲線の解析についてTiffeneau(フランス)が最初に報告したことによるが,ほぼ同時期にGaensler(アメリカ)も同様のことを報告している.この両者には若干の違いがあり,それが1秒率の定義である.
努力性呼出の検査において,呼出を始めてから1秒間に最大に吐き出すことのできる気量を1秒量(forced expiratory volume;FEV1)といい,1秒量が肺活量(vital capacity;VC)の何%になるかを表すのが1秒率である.この1秒率の計算にVCを使ったものをTiffeneauの1秒率,努力性肺活量(forced vital capacity;FVC)を使ったものをGaenslerの1秒率という(図1).
参考文献
1)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):呼吸機能検査ガイドライン─スパイロメトリー,フローボリューム曲線,肺拡散能力,メディカルレビュー社,2004
2)安倍紀一郎,森田敏子:関連図で理解する呼吸機能学と呼吸器疾患のしくみ─病態生理,疾患,症状,検査のつながりがわかる,日総研出版,pp162-165,2009
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