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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻11号

2013年10月発行

文献概要

特集 はじめよう,検査説明 その他

3 同一患者の血清PSA測定を2日間連続オーダーしたら,それぞれ4.0ng/mL,4.4ng/mLでした.どのように考えたらよいですか?

著者: 太田敦美1 石橋みどり2

所属機関: 1慶應義塾大学病院中央臨床検査部 2新東京病院臨床検査室

ページ範囲:P.1414 - P.1415

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1.前立腺特異抗原(PSA)

 前立腺上皮細胞が産生する糖蛋白質のセリンプロテアーゼで,正常前立腺からもわずかに分泌されるが,特に進行した前立腺癌では血液中で著明に上昇することから,腫瘍マーカーとして前立腺癌診断のスクリーニング検査に用いられている.また,病態をよく反映し,診断のみならず,経過観察,予後判定に有用な指標とされている.

 質問にあるPSA値の10%/dayの変動要因を考えるために,分析上の誤差要因と患者側の測定値変動要因について解説したい.

参考文献

1)石橋みどり,渡邊清明,加野象次郎:前立腺性酸性ホスファターゼ(PAP)および前立腺特異抗原(PSA)の検体保存条件による安定性に関する検討.泌尿器外科 11:916-920,1998
2)Bruun L, Becker C, Hugosson J, et al:Assessment of intra-individual variation in prostate-specific antigen levels in a biennial randomized prostate cancer screening program in Sweden. Prostate 65:216-221,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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