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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻13号

2013年12月発行

文献概要

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理

細胞診断の精度管理

著者: 土屋眞一12 山口倫3 前田一郎4 越川卓5 川本雅司6 大橋隆治2 増田しのぶ7

所属機関: 1社会医療法人栗山会飯田病院病理診断科 2日本医科大学付属病院病理部 3久留米大学医学部医療センター臨床検査科 4聖マリアンナ医科大学病理診断学教室 5愛知県立大学看護学部 6帝京大学医学部附属溝口病院臨床病理部 7日本大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.1554 - P.1559

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■精度管理には,業務量やコントロールサーベイなど,学会が定めた細胞診の内部・外部精度管理と,細胞診断そのものに関係する精度管理の2つがある.

■医療に関連する裁判ではガイドライン遵守は当然のことであるが,真の診断精度を国民はじめ司法側に明らかにし,診断にはおのずから限界が存在するという事実を医療側にも認識させる必要がある.

■鑑定人の陳述は裁判の判決を左右する重要な要素であるため,病理診断が関与する係争には“初期状態”での鑑定方式採用が望まれる.

■新しい試みである「悪性の危険度(悪性が含まれる危険性)」を各判定区分から知ることは患者・臨床医にとって病状の把握が容易となり,さらに法曹界・国民にとっても従来の感度,特異度,誤陽性・誤陰性率などの診断精度結果とともに新しい精度管理の指標となるであろう.

参考文献

1)蔵本博行,石原得博:細胞診業務の精度管理ガイドラインに関する会告.日本臨床細胞学会雑誌 44:イエローページⅲ-ⅳ,2005
2)廣川満良,亀井敏昭:細胞診の精度管理─日本臨床細胞学会における活動を中心に.病理と臨床 29:340-345,2011
3)水口國雄:組織診断の精度管理.病理と臨床 29:334-339,2011
4)Yamaguchi R, Tsuchiya S, Koshikawa T, et al:Comparison of the accuracy of breast cytological diagnosis at seven institutions in southern Fukuoka Prefecture, Japan. Jpn J Clin Oncol 42:21-28,2012
5)日本乳癌学会(編):細胞診および針生検の報告様式.臨床・病理乳癌取扱い規約 第16版,日本乳癌学会,pp64-70,2008
6)Singh N, Wells CA:Assessment of accuracy in breast cytology. Cytopathology 12:211-218,2001
7)Yamaguchi R, Tsuchiya SI, Koshikawa T, et al:Diagnostic accuracy of fine-needle aspiration cytology of the breast in Japan: report from the Working Group on the Accuracy of Breast Fine-Needle Aspiration Cytology of the Japanese Society of Clinical Cytology. Oncol Rep 28:1606-1612,2012
8)加藤良平,近藤哲夫,廣川満良:甲状腺細胞診のベセスダシステム.病理と臨床 31:31-37,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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