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今月の特集1 次世代の微生物検査
16S rRNAを指標とした微生物の検出
著者: 草場耕二1
所属機関: 1佐賀大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.398 - P.405
文献購入ページに移動■本検出法は,培養されたコロニーだけでなく,菌種が単独の感染症であれば検体からでも幅広く菌種名を同定することが可能である.
■検査の経済面,簡便性および迅速性においては,高価,煩雑で時間を要するため,ルーチンでの同定検査として導入することは困難であるが,まれに遭遇する同定困難あるいは検出困難な場合の検査法として効果を示す.
■本検出法は,多くの菌種を同定する検査法として優れているが,一部菌種については菌種名まで同定できない場合があり,このような問題点を把握することも重要である.
■検査の経済面,簡便性および迅速性においては,高価,煩雑で時間を要するため,ルーチンでの同定検査として導入することは困難であるが,まれに遭遇する同定困難あるいは検出困難な場合の検査法として効果を示す.
■本検出法は,多くの菌種を同定する検査法として優れているが,一部菌種については菌種名まで同定できない場合があり,このような問題点を把握することも重要である.
参考文献
1)中村和憲,関口勇地:微生物相解析技術,米田出版,2009
2)大楠清文,江崎孝行:感染症診断における遺伝子解析技術の適応.日本臨床微生物学雑誌 18:163-176,2008
3)江崎孝行:病原細菌の系統保存活動から見えてきた菌種の再定義への課題.日本微生物資源学会誌 24:81-86,2008
4)Collins MD, Williams AM, Wallbanks S:The phylogeny of Aerococcus and Pediococcus as determined by 16SrRNA sequence analysis:description of Tetragenococcus gen. Nov. FEMS Microbiol Lett 70:255-262,1990
5)浜田盛之,鈴木健一朗:何から始めよう 微生物の同定 細菌・アーキア編.生物工学会誌 89:744-747,2011
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