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文献詳細

雑誌文献

臨床検査57巻4号

2013年04月発行

文献概要

異常値をひもとく・4

低コリンエステラーゼ血症

著者: 前川真人1

所属機関: 1浜松医科大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.453 - P.458

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はじめに

 血清酵素の異常データは,多くは主治医が予測する病態によって生じるものであるが,時々予想外のデータがみられる.本例はそのような一例である.患者側の要因による場合,先天性,後天性(獲得性)の2つに大別して考え,先天性の場合,家系検索も必要となることもある.本例は,知識によって解決できるものであるため,各検査対象のもつ意味を整理して覚えておきたい.

参考文献

1)前川真人,遠山隆子,須藤加代子,他:遺伝性低コリンエステラーゼ血症(サイレント型,タイプII)の一家系.臨床病理 34:1395-1400,1986
2)Maekawa M, Sudo K, Dey DC, et al:Genetic mutations of butyrylcholine esterase identified from phenotypic abnormalities in Japan. Clin Chem 43(6 Pt 1):924-929,1997
3)前川真人:コリンエステラーゼ欠損症.日本臨牀 新領域別症候群シリーズ No.20,先天代謝異常症候群(第2版)下,pp874-878,2012
4)Whittaker M:Plasma cholinesterase variants and the anaesthetist. Anaesthesia 35:174-197,1980
5)吉原克則,一林亮,伊藤博,他:有機リン中毒治療による医療者二次被害の事例.日本救急医学会雑誌 20:93-98,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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