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今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
尿試験紙検査の標準化
著者: 菊池春人1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.859 - P.862
文献購入ページに移動■特定健康診査のなかで尿検査項目は蛋白とブドウ糖であり,試験紙で検査される.
■この2項目については,「尿試験紙検査法」JCCLS提案指針(追補版,2004年)によって1+の濃度がそれぞれ30mg/dL,100mg/dLと規定され,現在の国内の試験紙はこれに従っている.
■しかし,その上限,下限の濃度,他のランクの濃度については,特にブドウ糖で試験紙の間でかなり異なっている.
■日本臨床検査標準協議会(JCCLS)尿検査標準化委員会では標準物質,標準測定法を定めてさらなる標準化を目指しているが,溶媒の問題が障害となっている.
■この2項目については,「尿試験紙検査法」JCCLS提案指針(追補版,2004年)によって1+の濃度がそれぞれ30mg/dL,100mg/dLと規定され,現在の国内の試験紙はこれに従っている.
■しかし,その上限,下限の濃度,他のランクの濃度については,特にブドウ糖で試験紙の間でかなり異なっている.
■日本臨床検査標準協議会(JCCLS)尿検査標準化委員会では標準物質,標準測定法を定めてさらなる標準化を目指しているが,溶媒の問題が障害となっている.
参考文献
1)厚生労働省:標準的な健診・保健指導に関するプログラム(確定版),2007(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info03a.html)
2)厚生労働省:健康診査における精度管理の在り方,2007(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0326-10p.pdf)
3)厚生労働省:特定健康診査及び特定保健指導の実施について(健発第031007号,保発第03010001号 平成20年3月10日),2008(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/dl/info03j-3.pdf)
4)JCCLS尿検査標準化委員会尿試験紙検討委員会:「尿試験紙検査法」JCCLS提案指針GP3-P1.日本臨床検査標準協議会会誌 16:33-55,2001
5)JCCLS尿検査標準化委員会:「尿試験紙検査法」JCCLS提案指針(追補版) 尿蛋白,尿ブドウ糖,尿潜血試験部分表示の統一化(解説).日本臨床検査標準協議会会誌 19:53-65,2004
6)高橋勝幸:臨床検査Yearbook 2008:一般検査編 尿検査・腎泌尿器系疾患 尿定性検査の現状.臨床病理レビュー 140:25-33,2007
7)菊池春人:臨床医からの質問に答える 試験紙法はどの製品でも同じですか? 検査と技術 41:143-146,2013
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