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今月の特集2 輸血関連副作用
アレルギー性輸血副作用
著者: 梶原道子1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部附属病院輸血部
ページ範囲:P.905 - P.910
文献購入ページに移動■アレルギー性副作用は最も頻度の高い輸血副作用である.
■原因抗原は特定できないことも多いが,反復する場合や重症の場合は精査を行う.
■トリプターゼ測定はアレルギー性副作用の診断に役立つ.
■治療には抗ヒスタミン薬,ヒドロコルチゾン,アナフィラキシーの場合はエピネフリンを用いる.
■アレルギー性輸血副作用を反復する症例では,洗浄赤血球液,洗浄・置換血小板を使用する.
■原因抗原は特定できないことも多いが,反復する場合や重症の場合は精査を行う.
■トリプターゼ測定はアレルギー性副作用の診断に役立つ.
■治療には抗ヒスタミン薬,ヒドロコルチゾン,アナフィラキシーの場合はエピネフリンを用いる.
■アレルギー性輸血副作用を反復する症例では,洗浄赤血球液,洗浄・置換血小板を使用する.
参考文献
1)日本輸血・細胞治療学会 輸血療法委員会,厚生労働科学研究「医療機関内輸血副作用監視体制に関する研究」班,「輸血副作用把握体制の確立 特に免疫学的副作用の実態把握とその対応」班:輸血副作用対応ガイド,version 1.0,2011(http://www.jstmct.or.jp/jstmct/Document/Guideline/Ref19-3.pdf)
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3)Serious Hazards of Transfusion (SHOT) Steering Group:Annual SHOT Report 2011 summary.(http://www.shotuk.org/wp-content/uploads/2012/07/SHOT-Summary_FinalWebVersion2012_06_261.pdf)
4)浜口功:輸血療法の有害事象の検索 ヘモビジランス─その現状と将来.医学のあゆみ 235:32-36,2010
5)厚労科学研究費補助金研究事業「医療機関内輸血副作用監視体制に関する研究」班:輸血製剤副反応動向─2010─,2011(http://www.jstmct.or.jp/jstmct/Document/MedicalInfo/Result3-4.pdf)
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7)Hirayama F:Current understanding of allergic transfusion reactions:incidence, pathogenesis, laboratory tests, prevention and treatment. Br J Haematol 160:434-444,2013
8)Tinegate H, Birchall J, Gray A, et al:Guideline on the investigation and management of acute transfusion reactions. Prepared by the BCSH Blood Transfusion Task Force. Br J Haematol 159:143-153,2012
9)日本輸血・細胞治療学会:洗浄・置換血小板の適応およびその調整の指針(VersionⅡ),2009(http://www.jstmct.or.jp/jstmct/Document/Guideline/Ref9-1-120402.pdf)
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