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今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
呼吸器領域(肺炎除く)
著者: 諏訪部章1
所属機関: 1岩手医科大学医学部臨床検査医学講座
ページ範囲:P.29 - P.33
文献購入ページに移動●呼吸器疾患の臨床検査は,従来の呼吸機能検査や動脈血液ガス分析に加え,最近では新しいバイオマーカー検査や遺伝子検査が臨床応用されてきている.
●バイオマーカー検査として,気管支喘息における呼気中一酸化窒素(NO),間質性肺炎における血中KL-6,SP-A,SP-Dなどがある.
●遺伝子検査として,肺癌におけるEGFR遺伝子変異,ALK遺伝子転座,UGT1A1遺伝子多型などがある.
●バイオマーカーや遺伝子検査は保険収載され,呼吸器関連学会や厚生労働省から発行される診断・治療ガイドラインなどでも取り上げられている.
●バイオマーカー検査として,気管支喘息における呼気中一酸化窒素(NO),間質性肺炎における血中KL-6,SP-A,SP-Dなどがある.
●遺伝子検査として,肺癌におけるEGFR遺伝子変異,ALK遺伝子転座,UGT1A1遺伝子多型などがある.
●バイオマーカーや遺伝子検査は保険収載され,呼吸器関連学会や厚生労働省から発行される診断・治療ガイドラインなどでも取り上げられている.
参考文献
1)「喘息予防・管理ガイドライン2012」作成委員会:喘息予防・管理ガイドライン2012(日本アレルギー学会喘息ガイドライン専門部会監修),協和企画,2012
2)日本呼吸器学会COPDガイドライン第4版作成委員会:COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 第4版,日本呼吸器学会,2013
3)日本呼吸器学会びまん性肺疾患診断・治療ガイドライン作成委員会(編):特発性間質性肺炎診断と治療の手引き 改訂第2版,南江堂,2011
4)Paez JG, Jänne PA, Lee JC, et al:EGFR mutations in lung cancer: correlation with clinical response to gefitinib therapy. Science 304:1497-1500,2004
5)日本肺癌学会:肺癌診療ガイドライン2012年版,2012(http://www.haigan.gr.jp/modules/guideline/index.php?content_id=3)
6)日本肺癌学会EGFR解説作成委員:肺癌患者におけるEGFR遺伝子変異検査の解説,日本肺癌学会,2009(http://www.haigan.gr.jp/uploads/photos/148.pdf)
7)Soda M, Choi YL, Enomoto M, et al:Identification of the transforming EML4-ALK fusion gene in non-small-cell lung cancer. Nature 448:561-566,2007
8)日本肺癌学会バイオマーカー委員会:肺癌患者におけるALK遺伝子検査の手引き,日本肺癌学会,2011(http://www.haigan.gr.jp/uploads/photos/366.pdf)
9)Ando Y, Saka H, Ando M, et al:Polymorphisms of UDP-glucuronosyltransferase gene and irinotecan toxicity: a pharmacogenetic analysis. Cancer Res 60:6921-6926,2000
10)日本睡眠学会(編):臨床睡眠検査マニュアル 日本睡眠学会編,ライフサイエンス,2006
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