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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻1号

2014年01月発行

文献概要

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査

内分泌領域

著者: 青木智之1 常川勝彦2 村上正巳2

所属機関: 1群馬大学医学部附属病院 検査部 2群馬大学大学院 医学系研究科臨床検査医学

ページ範囲:P.39 - P.43

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●内分泌疾患は,ホルモンの過不足を原因とする疾患群である.過不足に伴いさまざまな症状を呈する.

●一般的に行われる血算,総コレステロール,肝逸脱酵素,アルカリフォスファターゼ〔ALP(特に骨型)〕,クレアチンキナーゼ(CK),乳酸脱水素酵素(LD),クレアチニンなどの検査値の異常は甲状腺疾患を疑うきっかけとなる.

●甲状腺疾患の診断のために甲状腺ホルモン値,各種甲状腺自己抗体検査などが行われる.

●甲状腺自己抗体は,確定診断のための重要なツールとなりうるが,非典型例も存在し,細胞診や放射線ヨードの甲状腺摂取率などの追加の検査が必要となることもある.

参考文献

1)杉本高士,百渓尚子,飯野史郎,他:無痛性甲状腺炎診断上の尿中ヨード排泄量測定の意義.日本内分泌学会雑誌 70:1083-1092,1994
2)村上正巳:二次性,三次性甲状腺機能低下症の薬物療法.今月の治療 10:253-256,2002
3)村上正巳:甲状腺疾患と自己抗体検査,診断と治療社,pp1-6,2010
4)Smith BR, Bolton J, Young S, et al:A new assay for thyrotropin receptor autoantibodies. Thyroid 14:830-835,2004
5)Beever K, Bradbury J, Phillips D, et al:Highly sensitive assays of autoantibodies to thyroglobulin and to thyroid peroxidase. Clin Chem 35:1949-1954,1989
6)Kamijo K, Ishikawa K, Tanaka M:Clinical evaluation of 3rd generation assay for thyrotropin receptor antibodies: the M22-biotin-based ELISA initiated by Smith. Endocr J 52:525-529,2005
7)高野加寿恵:最新 内分泌検査マニュアル 第2版増補,日本医事新報社,p91,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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