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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻1号

2014年01月発行

文献概要

異常値をひもとく・13

尿蛋白試験紙陰性検体の尿についてセルロースアセテート膜電気泳動像から腎障害部位を予知する

著者: 芝紀代子1 久保田亮2 坂爪実3

所属機関: 1文京学院大学大学院 保健医療科学研究科 2埼玉県立大学 保健医療福祉学部健康開発学科 3医療法人ナーシングメディカルクリニック さかつめ内科

ページ範囲:P.124 - P.129

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はじめに

 初診患者の検査の1つに尿試験紙による尿検査がある.そのなかに蛋白も含まれ,30mg/dLを(+)と判定し,それ以下は(-)~(±)としており,さらなる検索は行われていない.いわゆる(-)~(±)とされる10数mg/dL程度の蛋白の出現は全く無視してよいのか,という疑問が生じた.そこでセルロースアセテート膜(以下,セア膜)電気泳動を行ったところ,予想通りに多種多様な尿蛋白分画がみられたことが本研究の発端である.

参考文献

1)Hiratsuka N, Shiba K, Shinomura K, et al:Rapid and highly sensitive colloidal silver staining on cellulose acetate membrane for analysis of urinary proteins. J Clin Lab Anal 10:403-406,1996
2)金森きよ子,萩原三千男,東條尚子,他:高感度銀染色法を用いた尿蛋白分画の検討.医学検査 54:248-251,2005
3)Sakatsume M, Kubota R, Ogawa A, et al:Rapid and sensitive electrophoresis of urinary protein clearly reveals the pathophysiological feature of renal diseases. Nephrology (Carlton) 12:191-196,2007
4)Kubota R, Ishii M, Kameko M, et al:A Semiautomatic Analyzer for Urinary Protein Assay and a Software Program for Classifying Renal Injury Using Cellulose Acetate Electrophoresis. Journal of Electrophoresis 54:13-18,2010
5)坂爪実,下条文武,芝紀代子,他:銀染色を用いる電気泳動法により腎疾患等の病態を判定する方法,特許第4825828号,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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