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次代に残したい用手法検査・7
梅毒検査―緒方法
著者: 日高裕介1
所属機関: 1自治医科大学附属病院 臨床検査部
ページ範囲:P.130 - P.138
文献購入ページに移動梅毒の免疫血清学的検査法は,カルジオリピンを抗原とする梅毒血清反応(serological test for syphilis;STS)法とTP(Treponema pallidum)菌体成分を抗原とするTP抗体測定法がある.近年は,RPR(rapid plasma reagin)カード法やTPHA(TP hemagglutination test)法などの用手法的検査から,自動分析法であるラテックス凝集免疫法(latex agglutination immunoassay;LAIA)や化学発光酵素免疫測定法(chemiluminescent enzyme immunoassay;CLEIA)へと移行する施設が年々増えてきている.そのようななかで,緒方法を理解し,実際に検査を行える技師は少なくなってきている.補体結合反応(Wassermann反応)を原理とする緒方法は,免疫反応における三大要素ともいえる抗原・抗体・補体の反応を,目で見て実際に確認することができる,数少ない古き時代のよき方法である.
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