icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻7号

2014年07月発行

文献概要

今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

細菌性赤痢

著者: 大西健児1

所属機関: 1東京都立墨東病院 感染症科

ページ範囲:P.833 - P.839

文献購入ページに移動
●細菌性赤痢は赤痢菌の感染症で,下痢,発熱を主症状とし,感染経路は経口である.

●細菌性赤痢は日本国内でも感染する.

●現在はShigella sonneiを起因病原体とするものが主流であり,軽症例が多い.

●便から赤痢菌を分離して診断する.

●成人の細菌性赤痢にはフルオロキノロンが第一選択薬である.

参考文献

1)松下秀:Shigella.食品由来感染症と食品微生物(仲西寿男,丸山務監修),中央法規出版,pp192-206,2009
2)国立感染症研究所感染症情報センター:細菌性赤痢 2010年,2011年7月25日現在(http://idsc.nih.go.jp/disease/shigellosis/2010sokuhou.html)
3)国立感染症研究所感染症情報センター:細菌性赤痢 2011年,2012年5月25日現在(http://www.nih.go.jp/niid/ja/dysentery-m/dysentery-idwrs/2354-idwrs-1225.html)
4)Okame M, Adachi E, Sato H, et al:Shigella sonnei outbreak among men who have sex with men in Tokyo. Jpn J Infect Dis 65:277-278,2012
5)杉山肇:細菌性赤痢がHIV感染症診断のきっかけとなった一例.感染症誌 87:182,2013
6)麻生嶋七美,本田己喜子,藤丸淑美,他:幼稚園における細菌性赤痢の集団発生事例─福岡市.病原微生物検出情報 32:171-172,2011
7)岡本優,宇治田尚子,漕江由佳,他:幼稚園で発生した細菌性赤痢の集団感染事例─大阪府.病原微生物検出情報 33:245-247,2012
8)瀬戸順次,稲毛稔:Diffuse outbreak患者から分離されたCTX-M-15型基質拡張型βラクタマーゼ遺伝子保有 Shigella sonnei.感染症誌 86:608-609,2012
9)笹川千尋:赤痢菌の病原性の研究:粘膜バリアーにおける病原体と宿主の相互作用の研究.日細菌誌 67:257-268,2012
10)磯本一,井上健一郎,西山高志,他:大腸内視鏡検査を施行した細菌性赤痢の3症例.Gastroenterol Endosc 42:175-179,2000
11)日本感染性腸炎学会:2012年度感染性腸炎研究会総会資料(2013年3月9日 慶応義塾大学薬学部 芝共立キャンパス講堂)
12)田村格,藤井達也,高橋亮太,他:アジスロマイシン単回服用が奏功したキノロン耐性細菌性赤痢の1例.日内会誌 101:451-453,2012
13)今村茂樹,岡本明,増田剛太:急速な経過を辿り死亡した赤痢菌感染症の1例.感染症誌 76:466-469,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?