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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻7号

2014年07月発行

文献概要

今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

非チフス性サルモネラ感染症

著者: 小西典子1 甲斐明美1

所属機関: 1東京都健康安全研究センター 微生物部

ページ範囲:P.840 - P.845

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●全国で発生するサルモネラ食中毒事例数は,1996~2000年の年間300事例をピークに年々減少し,2013年は34事例であった.これは,鶏卵を原因とした血清型Enteritidisによる食中毒が激減したためである.

●過去5年間に分離されたサルモネラの血清群(O群)は17種類であった.血清型は相変わらずEnteritidisが多く,分離株の26.9%を占めていた.

●わが国における市販鶏卵の汚染率は従来から0.03%といわれていたが,近年の調査では0.003%であると報告されている.鶏卵の汚染率が低下したことや衛生管理の徹底などがサルモネラ食中毒の減少に寄与したものと考えられる.

参考文献

1)厚生労働省:食中毒統計,各年
2)厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課:平成24年食中毒発生状況.食品衛生研究 63:76-162,2013
3)山田三紀子,松本裕子,鈴木正樹,他:Salmonella Enteritidis食中毒による死亡例―横浜市.病原微生物検出情報(国立感染症研究所) 24:183-184,2003
4)石川順一,山室美穂,外川正生,他:Salmonella enteritidisによる急性脳症の1女児例.小児感染免疫 21:207-212,2009
5)村瀬稔:サルモネラ,とくにEnteritidis下痢症の現状.食品と微生物 10:181-184,1994
6)中村政幸,山崎裕子,志村圭子,他:日本の市販鶏卵のSalmonella Enteritidis汚染調査.食品衛生研究 63:17-23,2013
7)日本感染性腸炎学会:腸管感染症(腸・パラチフスを除く)抗菌薬使用のガイドライン2010版,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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