文献詳細
文献概要
異常値をひもとく・19
血清Lp(a)が異常高値を示し,突然の不穏症状を示した症例
著者: 三宅紀子1 佐藤尚武2
所属機関: 1順天堂大学医学部附属練馬病院 臨床検査科 2順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター
ページ範囲:P.871 - P.876
文献購入ページに移動異常検体が予期しない測定結果となることは珍しくない.溶血検体,乳び検体,高ビリルビン検体などは代表的なものであるため,これらの影響を排除した試薬が一般的である.しかし,異常蛋白であるM蛋白が測定系に影響する頻度は比較的低いため,これまで検査部で意識せずに測定結果を報告していた場合があるかもしれない.本稿に示した症例は異常値がいわゆるパニック値を示したため,M蛋白との関連性について検討する機会があった.ここで示したケースを含めM蛋白血症がさまざまな生化学検査において測定前・測定時に影響することを記憶にとどめておきたい.
参考文献
掲載誌情報