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文献詳細

雑誌文献

臨床検査58巻8号

2014年08月発行

文献概要

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断

固形腫瘍治療とコンパニオン診断

著者: 丸川活司1 畑中豊1 松野吉宏1

所属機関: 1北海道大学病院 病理部

ページ範囲:P.902 - P.907

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●わが国では,医薬品開発戦略のあり方を見直す必要性から,“費用対効果評価”の検討が始まり,特定の医薬品の適用患者を適切に絞り込むツールとしての層別化バイオマーカーが注目されている.

●コンパニオン診断(CDx)薬には,薬事法によって規制される体外診断用医薬品(IVD)を用いた検査と,薬事未承認の研究用試薬などを用いて各施設が独自に開発し展開することができる自家製試薬(LDT)を用いた検査方法がある.

●癌領域におけるCDx時に使用する病理組織・細胞検体は,品質保持が大きな課題であり,測定標的分子である蛋白質や遺伝子をいかに安定した状態で保存するかが肝要である.そのためには,CDxを意識した材料採取と検体保存方法が必要となる.

参考文献

1)畑中豊,西尾和人,松野吉宏:コンパニオン診断と病理.病理と臨 30:1300-1308,2012
2)Papadopoulos N, Kinzler KW, Vogelstein B:The role of companion diagnostics in the development and use of mutation-targeted cancer therapies. Nat Biotechnol 24:985-995,2006
3)田澤義明:コンパニオン診断薬の開発推進とインフラ整備.病理と臨 30:1361-1368,2012
4)JCCLS日本臨床検査標準協議会,JCCLS遺伝子関連検査標準化専門委員会:遺伝子関連検査 検体品質管理マニュアル(承認文書),2011(http://www.jccls.org/a

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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