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遺伝医療ってなに?・10
答えのない質問
著者: 櫻井晃洋1
所属機関: 1札幌医科大学医学部遺伝医学
ページ範囲:P.1028 - P.1029
文献購入ページに移動今回のタイトルはCharles Ivesの名曲の話ではない.もっとお金のからんだ,現実的な話題である.
遺伝性腫瘍や致死性不整脈など,一定の年齢以降に発症する単一遺伝子疾患では,家系内の誰かの診断が確定すると,血縁者が同じ遺伝子変異を有しているかどうかを確認する“発症前遺伝学的検査(発症前診断)”が可能になる.言うまでもなく,こうした検査の目的は,将来起こりうる健康上の問題を早期に予測し,現時点で最良の医療を適切なタイミングで提供することによって,将来の健康障害を最小にすることにある.ただし,こうした検査は被検者自身,家族にさまざまな心理的・社会的影響を及ぼす可能性があるため,安易に行うべきものではなく,日本医学会の「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」でも,検査前の適切な遺伝カウンセリングの実施を求めている.
遺伝性腫瘍や致死性不整脈など,一定の年齢以降に発症する単一遺伝子疾患では,家系内の誰かの診断が確定すると,血縁者が同じ遺伝子変異を有しているかどうかを確認する“発症前遺伝学的検査(発症前診断)”が可能になる.言うまでもなく,こうした検査の目的は,将来起こりうる健康上の問題を早期に予測し,現時点で最良の医療を適切なタイミングで提供することによって,将来の健康障害を最小にすることにある.ただし,こうした検査は被検者自身,家族にさまざまな心理的・社会的影響を及ぼす可能性があるため,安易に行うべきものではなく,日本医学会の「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」でも,検査前の適切な遺伝カウンセリングの実施を求めている.
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