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文献詳細

雑誌文献

臨床検査59巻13号

2015年12月発行

文献概要

今月の特集2 検査室が育てる研修医

生化学一般検査室が育てる研修医

著者: 米川修1

所属機関: 1総合病院聖隷浜松病院臨床検査科

ページ範囲:P.1512 - P.1518

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Point

●検査室の仕事は,“情報の生産管理”である.“情報”とは,それを知ることによって,次にとるべき行動の正当性・有用性を保証するものである.また,とった行動の正当性・有用性を確認するものでもあり,それらを満たさないのは“真の情報”とはいえない.

●蛋白分画はイコールM蛋白の検出と思われがちであるが,多くの有益な情報を内在している.それを引き出して患者に還元するのが検査室の務めである.

●酵素アイソザイムも患者に役立つ情報を有している.その臨床的評価は,検査室から臨床側に提供できる有効な手段である.

●基本的検査を系統立てて解釈することで主要臓器の把握ができる.また,患者の病態の概要を把握することが可能となる.

参考文献

1)米川修:血清蛋白電気泳動の解析のしかた.検と技 24:415-426,1996
2)米川修:α1分画の低下を呈した症例─α1-Antitrypsin(α1-proteinase inhibitor)欠損症を示唆する症例.電気泳動の自動化に関するオープンセミナー Q&A,電気泳動自動化研究会・ベックマン・コールター・バイオメディカル株式会社,pp209-210,2009
3)前川真人:乳酸デヒドロゲナーゼ(LD).臨病理レビュー 116:81-89,2001
4)深津俊明:アルカリホスファターゼ(ALP).臨病理レビュー 116:27-35,2001
5)菅野剛史:LDHサブユニット欠損症.生物理化学 27:289-293,1983
6)米川修,藤井智美,真砂玲治,他:Sjögren症候群の患者に見出された血清ALT低活性の1症例.第52回日本臨床検査医学会総会・第45回日本臨床化学会年会連合大会,2005
7)石川勲:運動後の急性腎障害.日内会誌 103:1101-1107,2014
8)熊坂一成:初期診療の検査オーダーの考え方.臨床検査のガイドラインJSLM2012 検査アプローチ/症候/疾患,宇宙堂八木書店,p3,2012
9)米川修:検体検査管理加算に相応しい業務とは? ここまではやっておきたい臨床検査専門医,臨床検査管理医の仕事 診察の後方支援としての検査専門医の役割 当院での後方診療支援システム紹介を兼ねて.臨病理 61:531-540,2013
10)Desai SP:Approach to the patient with high anion gap metabolic acidosis: Clinician’s guide to laboratory medicine, MD2B, Houston, pp52-55, 2009
11)米川修,有田卓人:LDの異常と病態.臨検 57:1476-1483,2013
12)高木康:CKの異常と病態.臨検 57:1491-1494,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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