文献詳細
検査レポート作成指南・4
文献概要
1929年にハンス・ベルガーによって臨床応用された脳波検査は徐々に進化を遂げ,現在でも有用な検査法であり続けている.脳波検査は当初のペン書き脳波の時代を経て,1990年以降はデジタル脳波が普及し,検査法に革新的な恩恵をもたらしている.わが国では“ハイブリッド脳波計”と称して,デジタル脳波を電子媒体に保存しながら,同時に紙書き記録を判読用に提供できるシステムを用いる施設が主流であった.
しかし,現在はペーパーレスデジタル脳波計での記録が推奨されている.その理由として,①記録中に測定条件を変更する必要がなく,記録が簡単になること,②判読に際してモンタージュ・感度・フィルターが自在に変更でき,判読技能の向上や効率化につながること,③二次処理によって視察以上の検討が可能となったこと,が挙げられる.また,病院内のサーバーコンピューターに脳波データを入力すれば,どこからでも脳波を判読し,レポートを作成することが可能である.さらにビデオもデジタル化できるため,一緒に動画データも保存すれば,判読時に有用である.
本稿では,デジタル脳波の判読に適したレポートの作成について指南する.
しかし,現在はペーパーレスデジタル脳波計での記録が推奨されている.その理由として,①記録中に測定条件を変更する必要がなく,記録が簡単になること,②判読に際してモンタージュ・感度・フィルターが自在に変更でき,判読技能の向上や効率化につながること,③二次処理によって視察以上の検討が可能となったこと,が挙げられる.また,病院内のサーバーコンピューターに脳波データを入力すれば,どこからでも脳波を判読し,レポートを作成することが可能である.さらにビデオもデジタル化できるため,一緒に動画データも保存すれば,判読時に有用である.
本稿では,デジタル脳波の判読に適したレポートの作成について指南する.
参考文献
1)日本臨床神経生理学会ペーパレス脳波の記録・判読指針小委員会:デジタル脳波の記録・判読指針.臨神生 43:22-62,2015
2)厚生労働科学研究費率甫助金厚生労働科学特別研究事業「臓器提供施設における院内体制整備に関する研究」「脳死判定基準のマニュアル化に関する研究班」:法的脳死判定マニュアル(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001o9dx-att/2r9852000001oa0r.pdf)
1)日本臨床神経生理学会(旧日本脳波・筋電図学会)ペーパレス脳波計検討委員会:ペーパレス脳波計の性能と使用基準2000.臨神生 28:270-276,2000
2)日本臨床神経生理学会臨床脳波検査基準改訂委員会:改訂臨床脳波検査基準2002.臨神生 31:221-242,2003
3)American Clinical Neurophysiology Society:Guideline 8: guidelines for recording clinical EEG on digital media. Am J Electroneurodiagnostic Technol 46:236-239,2006
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