臨床検査59巻5号

2015年05月発行

今月の特集1 1滴で捉える病態

唾液ストレス計測バイオチップ技術

著者： 脇田慎一¹

所属機関： ¹産業技術総合研究所　健康工学研究部門

ページ範囲：P.429 - P.434

Point

●健常者のストレスの健康工学的な可視化を目指す．

●先端的なバイオチップ技術を用いて，ストレス計測評価用装置の開発を行っている．

●ストレス科学に基づいて，ストレス計測評価バイオチップの実証実験を進めている．

参考文献

1）若手研究者のための生命科学セミナー組織委員会：ストレスの科学，万有生命科学振興国際交流財団，2007（http://www.banyu-zaidan.or.jp/banyu_oldsite/symp/about/info/pdf/science_of_stress_all.pdf）

2）脇田慎一，田中喜秀，永井秀典：唾液ストレス計測用バイオチップ　一滴唾液ストレス計測用バイオチップの研究開発．日薬理誌　141：296-301，2013

3）宮道隆，脇田慎一：マイクロチップ電気泳動による酸化ストレスマーカー迅速アッセイ．臨検　49：1011-1014，2005

4）脇田慎一：ストレス計測バイオセンサの開発事例．バイオセンサの先端科学技術と新製品への応用開発，技術情報協会，pp489-493，2014

5）脇田慎一：唾液検査に用いる新規デバイスの開発動向．非侵襲的検体検査の最前線─唾液検査・呼気検査を中心に─（槻木恵一監修），シーエムシー出版，in press

6）脇田慎一：イオン感応性電界効果トランジスター（ISFET）．第6版　電気化学便覧，丸善，pp696-697，2013

7）K. Kitamura, K. Murai, S. Wakida, et al：Basic study of a ship navigator’s mental workload using salivary NO3−. IEEJ Transactions on Electrical and Electronic Engineering　8：301-302，2013

8）山口昌樹，丹羽大介：震災復興に貢献する唾液コルチゾール測定器の開発．機能材料　33：57-61，2013

9）CEATECニュース．46，2012（http://www.ceatec.com/2012/ja/news/webmagazine_detail.html?mag_vol=046＆mag_type=Web_A_00）

10）田中喜秀，鳴石奈穂子：マイクロチップ電気泳動技術を用いたオンサイト唾液ストレス計測システムの開発．薬誌　128：1595-1604，2008