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文献詳細

雑誌文献

臨床検査59巻7号

2015年07月発行

文献概要

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー

CEA—臨床編

著者: 横溝肇1 加藤博之2 成高義彦1

所属機関: 1東京女子医科大学東医療センター外科 2東京女子医科大学東医療センター検査科

ページ範囲:P.626 - P.631

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Point

●癌胎児性抗原(CEA)は,消化器癌の早期発見のためのスクリーニングには適していない.

●大腸癌手術前のCEA陽性率は,病期が進んだものほど高い.

●治療前にCEA陽性であった場合は,予後の判定や,消化器癌の手術や化学療法の治療効果判定に用いられる.

●治療後の再発時には,画像診断での発見より早くCEAが上昇することがあり,根治手術後の経過観察に有用である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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