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血清の分離法
著者: 臼井美津子1
所属機関: 1東京大学血清学教室
ページ範囲:P.675 - P.678
文献購入ページに移動 最近臨床検査がめだって多く行なわれるようになり,血清学的諸検査はもちろんのこと,他の検査においても検体として血清をもちいる場合が非常に多い。血清の代わりに血漿を用いても差しつかえのない場合もあるけれども,補体結合反応とか,溶血反応などのように血漿では反応が全く抑制されてしまうものがあり,多くの場合,血清が要求されるわけである。しかも検査の内容によっては,血清がすこしでも溶血を示していたり,乳ビになっていたりしては具合のわるいものもあり反応がみにくくなって検査に支障をきたす場合がかなりある。また検体にかぎらず,免疫動物より得る抗血清にしても,補体としてのモルモット血清にしても,できるだけきれいに分離された血清がのぞましいし,かつ収量よく分離されることが要求される。そこで,きれいに,しかも収量をよく血清を分離するための一般的な注意と,検査の内容によっては採血・分離の際に特に強く要求される事柄もあるので,そういった特殊な場合における分離法についても考えてみたい。
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