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技術解説
クライオスタット(Cryostat)を利用した迅速凍結切片作製法
著者: 石川栄世1
所属機関: 1慈恵医科大学病理学教室
ページ範囲:P.303 - P.306
文献購入ページに移動I.はじめに
クライオスタットは1938年に,デンマークのLinderstrφm-LangおよびMogensenによって初めてつくられた。彼らは低温を保つためにドライ・アイスを用いて,凍結切片を作製し,これを組織化学検査に応用した。1951年に至って,Coonsおよびその共同研究者たちは,これにいろいうと改良を加え,冷凍機を備えることによって−16°〜−18℃の低温を保つことに成功した。その後,多数の研究室において使用されるようになったが,最近では小型のポータブル・クライオスタットが米国の一部の病院で利用されるようになり,かなりの好成績をおさめているとの報告がある。もちろん,本法の組織化学研究分野での応用価値は貴重であるが,一方,外科病理方面でも益々その利用価値が認められるようになり,近い将来において,必ず従来の凍結切片法にとってかわる方法として,広く用いられるものと信ずる。
クライオスタットは1938年に,デンマークのLinderstrφm-LangおよびMogensenによって初めてつくられた。彼らは低温を保つためにドライ・アイスを用いて,凍結切片を作製し,これを組織化学検査に応用した。1951年に至って,Coonsおよびその共同研究者たちは,これにいろいうと改良を加え,冷凍機を備えることによって−16°〜−18℃の低温を保つことに成功した。その後,多数の研究室において使用されるようになったが,最近では小型のポータブル・クライオスタットが米国の一部の病院で利用されるようになり,かなりの好成績をおさめているとの報告がある。もちろん,本法の組織化学研究分野での応用価値は貴重であるが,一方,外科病理方面でも益々その利用価値が認められるようになり,近い将来において,必ず従来の凍結切片法にとってかわる方法として,広く用いられるものと信ずる。
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