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トロンボエラストグラフによる検査法
著者: 山崎倢吾1
所属機関: 1東大医学部吉利内科
ページ範囲:P.313 - P.318
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血液が凝固するということは衆知のことであるが,今までの諸検査では個々の凝血因子についてはかなり正確に測定することができる反面,血液全体としての状態,特に凝固促進状態を判定するのは不可能であった。この状態を判定するには個個の因子の総和として把握し,しかも余り人為的な変化を受けないことを必要とするのであって,この目的のためにHartertがトロンボエラストグラフ(Thrombelastograph,以下TEGと略す)を考案した。
もちろん凝固促進状態のみでなく,後記するごとく,反応時間,血栓形成時間,形成されたフィブリンの弾力性などにより,各種出血性素因の鑑別診断,進んで抗凝血薬治療の適否および治療効果判定に用いられる。
血液が凝固するということは衆知のことであるが,今までの諸検査では個々の凝血因子についてはかなり正確に測定することができる反面,血液全体としての状態,特に凝固促進状態を判定するのは不可能であった。この状態を判定するには個個の因子の総和として把握し,しかも余り人為的な変化を受けないことを必要とするのであって,この目的のためにHartertがトロンボエラストグラフ(Thrombelastograph,以下TEGと略す)を考案した。
もちろん凝固促進状態のみでなく,後記するごとく,反応時間,血栓形成時間,形成されたフィブリンの弾力性などにより,各種出血性素因の鑑別診断,進んで抗凝血薬治療の適否および治療効果判定に用いられる。
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