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文献詳細

雑誌文献

臨床検査6巻5号

1962年05月発行

研究

フェノールを用いる血糖の定量

著者: 高木一路1 沢渡勝己1

所属機関: 1化学及血清療法研究所

ページ範囲:P.347 - P.349

文献概要

 現在最も広く使用されている血糖定量法に,Somogyi-Nelson法1),Hagedorn-Jensen法2)等があるが,これらはいずれもブドウ糖の持つ還元力を利用したもので,糖以外の還元性物質も同時に測定される可能性がある。また調製する試薬の数も多く,その操作上においてもわれわれ日常の臨床検査の目的にはやや繁雑すぎる欠点がないでもない。
 その後Roe3),高下4),上住,長谷川,金児5)はアンスロン試薬を,百瀬,向井,河辺6)は3,6-ジニトロフタール酸を,柴田,水田7)はO-アミノジフェニルを用いて簡単に血糖の定量を行なっているが,本法は最も簡単な操作による微量比色定量法で,その原理は,糖を強鉱酸と共に熱するとフルフラール環を生じ,これがフェノールと反応しエーテルように結合して,有色物質を生ずる8)ので,この吸光度を測って定量する方法である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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