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医学常識
輸血に必要な血液型抗原と抗体(4)
著者: 竹内直子1 保木幸子1 大野公子1
所属機関: 1虎の門病院輸血部
ページ範囲:P.613 - P.615
文献購入ページに移動1900年にABO式血液型が発見されて以来,その他の多くの血液型が,妊婦や何度も輸血を受けた受血者の血清中に,不規則性抗体として次々に見い出され,分類されている。時としては,明らかに抗原による抗体産生の刺激がないにもかかわらず,その抗原に対応していると思われる正常抗体も報告されている。
抗体が次々と発見されることにより,血液型の形態も明らかになり,少なくとも9ないし11の血液型が認められている。その他,決定的な血液型に属するとは思われないような,ごく少ない抗原に対する抗体もある。この個々の個人的な抗体があるという例においては,充分に感受性のある個体に,ある抗原を注入すると,そこに抗体を作り得ることで示されているものである。
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