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文献詳細

雑誌文献

臨床検査60巻1号

2016年01月発行

文献概要

検査レポート作成指南・5

心電図検査(安静時)編

著者: 高梨淳子1

所属機関: 1北里大学メディカルセンター検査部生理機能検査室

ページ範囲:P.112 - P.118

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 心電図検査は,患者の四肢や胸部に電極を装着して心電計の記録開始ボタンを押すだけで誰でも簡単に記録をすることができる.記録時は仰臥位,安静状態で記録するのが一般的であるが,患者の状態によっては体位を変えたり,波形を確認して追加誘導を記録したりすることも必要となる.

 心電図の報告は,記録された波形をそのまま報告書として提出している施設が多い.また,循環器専門医師が全症例を判読することは困難であるため,自動解析判定を報告している施設も少なくはないと思われる.しかし,自動解析による判定が正しいとは限らない.循環器が専門ではない医師の一部が自動解析判定をうのみにし,不必要な検査や診療を行っている事例もある.

 北里大学メディカルセンター(以下,当院)では循環器医師による判読は行っていない.検査技師がコメントを記載することで誤診しないよう対応している.また,体位や電極の位置を変えた場合などもコメントを記載している.

参考文献

1)富原健:シリーズ 心電図の電極位置と波形の変化・2 通常とは違う位置に装着する理由.検と技 43:780-788,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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