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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査60巻11号

2016年10月発行

雑誌目次

増刊号 心電図が臨床につながる本。

フリーアクセス

河合 昭人

pp.1139

 皆さまもご存じの通り,心電図検査の歴史は古く,Willem Einthovenが1903年に心電図の基礎を構築し,1924年にノーベル賞を受賞しました.このときの校正電圧と紙送り速度は現在も変わらず用いられています.それから1世紀が過ぎた現在では,簡便で非侵襲的に検査できるようになったことによって,循環器系のスクリーニング検査として広く用いられています.

 多くの医療関係者が勉強し判読技術を身に付けようとしていますが,一方で,苦手だとおっしゃる読者の方も多いのではないでしょうか? 生化学や血液などの検体検査の場合は,結果の数字の高い・低いなどから体の状態を判断することができます.それに比べると,顕微鏡で判断する血液像や細胞診,心電図,エコーやMRIなどは,画像や波形から判断をしなければならず,苦手意識をもってしまうことでしょう.一昔前までは,難解な波形を上司に聞くと,上司が“これは,VTだ!”といえば,そのように判断していたでしょう.判読が難しいほど,客観的判断より主観的判断が大きくなってしまいます.今日では,このような状況では,上司もしっかりとその波形のエビデンスに基づいて,なぜVTなのかをしっかりと説明できなければなりません.また,部下も上司といっしょにディスカッションしていける環境でなければならないと思います.心電図を判読する際には苦手意識をもたずに,ぜひ,肩の力を抜いて眺めましょう.しかし,漠然と心電図を眺めるのではなく,わかることから判読(心拍数や各種正常値の計測など)していくと,おのずと見えてくるものがあるのではないでしょうか.まず本書を読んでいただき,苦手意識を克服してほしいと思います.

Ⅰ章 心電図の記録と基本的な読み方の実際

心電図記録の実際

河合 昭人

pp.1144-1150

Point

●心電図を実際に記録するときに必要な原理や手順を述べる.

●波形をシステム上で閲覧する際の注意点など,心電図における判読の成書には掲載されない要点を示す.

●患者とのコミュニケーションも大事である.

心電図の基本的な読み方

中野 由紀子

pp.1151-1157

心電図の基準値

 心電図は大きく分けてP波,QRS波,T波から成り立っている.最初の陰性波をQ波,最初の陽性波をR波,2番目以降の陰性波をS波と呼ぶ.各波の名称と計測部位を図1に示す.それぞれの波の持続時間や波間の時間は,心臓の中の伝導時間に応じて正常値が決まっている.

Ⅱ章 波形からみた心電図[1] 心臓の器質的疾患Plus

P波の異常

松本 直也 , 横山 勝章

pp.1162-1164

Overview

 P波は心房の収縮を表す.洞結節に発生した電気刺激は右心房→左心房の順に伝わる.P波の輪郭はスムーズであり,V1を除く全ての誘導で陽性または陰性(aVR誘導で陰性となる)である.

 V1誘導においてP波はほとんど二相性であり,前半に陽性成分,後半に陰性成分を伴う.V1誘導はまた,右心房と左心房の電気的活動を区別するのによい誘導である.P波を3等分し,前1/3は右心房,後1/3は左心房,中間部1/3が両心房の電気的活動を表している.陰性成分は陽性成分の波高を越えない(図1).

PQ時間の異常

神田 茂孝 , 吉岡 公一郎

pp.1165-1172

Overview

 PQ時間とは心電図上P波からQRS群のQ波までの時間である.Q波を認めない場合などは(Ⅱ,Ⅲ,aVF誘導に多い)PR時間となるが,PQ時間と同義であると考えることとする.PQ時間は,洞房結節から出た電気的興奮が心房内を経て房室結節およびHis束内を通過し心室中隔上部の脚に相当する心室筋へ至るまでの時間である.その多くが房室結節内通過時間で占められているため,房室伝導時間とも呼ばれている.PQ時間の正常範囲は0.12〜0.2秒(心電図の細マスの3〜5マス)までであり(図1,2),その短縮でも延長でも異常とされる.PQ短縮はWPW(Wolf-Parkinson-White)症候群を代表とする早期興奮症候群や交感神経亢進状態などで認められる.PQ延長は1度房室ブロック(first-degree atrio-ventricular block)やWenckebach型2度房室ブロック(Wenckebach type second-degree atrio-ventricular block),また,副交感(迷走)神経亢進状態で認められる.

 本稿では主にWPW症候群と1度房室ブロックについて解説する.

QRSの異常—QRS幅の延長

相澤 義泰 , 倉田 奈緒美

pp.1173-1178

Overview

 洞結節で発生した心臓の電気的興奮は左右の心房を興奮させた後,房室結節およびHis束に伝播する.心筋の興奮は心室中隔で最初に始まり,右脚と左脚に分かれて中隔下部に伝播する.左脚は前枝と後枝に分かれ,最終的にはPurkinje線維に移行して左右の自由壁へ伝導する.また,心筋の脱分極は心内膜側から始まり心外膜側に伝わる.

 心電図上のQRS波は左右の心室の脱分極を反映し,Q波の始めからS波の終わりまでを示す.QRS時間の正常値は0.10秒未満(洞調律時)であるが,加齢とともに延長する.一方,0.12秒以上であればQRS時間の延長とされる.脚ブロックの場合0.10秒以上0.12秒未満を不完全脚ブロック,0.12秒以上を完全脚ブロックと分類する.なお,Q波の始まりからR波の頂点までの時間をVAT(ventricular activation time)と呼び,心内膜側から始まった興奮が心外膜へ到達するまでの時間を表す.

QRSの異常—異常Q波

大島 一太

pp.1179-1186

Overview

 QRSの最初の振れが陰性のときを“Q波”という.Q波の成因は,病的意義が全くないものから,心筋壊死を示すものまで多岐にわたる.なかでも,aVR以外の誘導で,Q波の幅が広く(0.04秒以上),深く(R波の1/4以上),または本来Q波のないV1,V2誘導にQ波がある場合などを“異常Q波”という(図1).また,Q波で始まり,その後にR波を認めない場合を“QS波”という(図2).Q波を認める病態を表1に示す.正常でもQ波の幅が0.04秒以上あったり,Ⅲ,aVL,aVF,V1誘導などに深いQ波を認めることもある.

 本稿では,Q波をみつけたとき,そのメカニズムを理解し,特徴を詳しく判読し,正しく測定し,そして,その背景にある臨床診断に結び付ける心電図の読み方を概説する.

QRSの異常—R波の高低

水上 和也 , 横式 尚司 , 筒井 裕之

pp.1187-1192

Overview

 QRS波形は心室筋の脱分極を表す.正常では右室壁より左室壁が厚く,心室筋の興奮は全体として左室成分が強いため,QRSの興奮の主たる方向は立体的には左やや後下方に向かう形となる.そのため,肢誘導ではR波はⅡ誘導が最も大きく,Ⅰ誘導,aVF誘導のR波が高くなる(図1,→).

 胸部誘導では左側にQRSベクトルが向かうことを反映し,V1のR波は小さくS波が深い,V5,V6ではR波が大きく,S波が小さい(図2,→).QRS波の高さは標準肢誘導では2点間の相対的電位差を,胸部誘導や単極肢誘導ではWilsonの結合電極を不関電極とした電位波高によって生じる.そのため,QRS波の振幅に影響を与える因子としては心臓起電力の大きさ,心臓周囲組織,誘導電極の位置などが挙げられる.

QRSの異常—J波・ε波

長野 徳子 , 髙橋 尚彦

pp.1193-1197

J波

Overview

J波とは?

 QRS終末部あるいはST部分との接合部にみられる陽性のノッチ(notch),もしくはスラー(slur)の総称である.12誘導心電図の下壁誘導(Ⅱ,Ⅲ,aVF)および側壁誘導(Ⅰ,aVL,V4〜V6)において,2誘導以上で0.1mV以上のJ点上昇,もしくはJ波の存在を認め,かつ,これに起因すると考えられる心室細動(ventricular fibrillation:VF),心肺停止の既往がある場合にJ波(早期再分極)症候群(early repolarization syndrome:ERS)と診断する.図1は,45歳,男性の12誘導心電図である.Ⅱ,Ⅲ,aVF,V6にスラー,V5にノッチのJ波(→)を認め,VF,心肺停止の既往があり,ERSと診断できる.

ST上昇とT波増高

中島 真 , 太田 洋

pp.1198-1204

Overview

 急性前壁中隔心筋梗塞の心電図である(図1).V1〜V3誘導で上に凸なST上昇とV1〜V5誘導でT波の増高と,対側のⅡ,Ⅲ,aVF誘導において鏡像変化としてST低下を認める.

 ST上昇やT波増高を示す最も緊急性の高い疾患は,本例のようなST上昇型急性心筋梗塞(ST elevation myocardial infarction:STEMI)である.STEMIを見逃さないように常に注意が必要である.異型狭心症は冠攣縮によって貫壁性の虚血を呈し,動脈硬化プラークの破綻によって起こるSTEMIと同様のST上昇と対側のST低下を認めることも多く,鑑別のためには問診やその他の画像診断が必要となる.心電図のみからの鑑別は困難な場合もある.

ST低下と陰性T波

川上 将司 , 安田 聡

pp.1205-1211

Overview

・ST低下と陰性T波(図1)は,心筋虚血,たこつぼ型心筋症,左室肥大,薬剤,電解質異常のほか,さまざまな誘因で起こりうる.

・虚血性心疾患において,ST低下所見のみでは冠動脈責任病変の同定は困難である.

・巨大陰性T波では,冠動脈疾患の可能性を常に念頭に置いておくとともに,たこつぼ型心筋症との鑑別が必要となる.

・心電図所見のみならず,心電図が施行された背景・臨床状況も加味して判断することが重要である.

QT時間の異常

藤本 雄飛 , 岩崎 雄樹 , 清水 渉

pp.1212-1217

Overview

 QT間隔はQ波の始まりからT波の終わりまでの時間であり,心室筋の活動電位の持続時間を反映する.活動電位持続時間が延長もしくは短縮することによって致死性心室不整脈を生じる場合があり,心電図で計測すべき必須のパラメーターである.QT間隔の絶対値も重要であるが,病状や治療経過を判定する目的でQT間隔の経時的変化を観察することも臨床的には重要である(計測方法は後述する).

U波の異常

渡邉 裕昭 , 江口 和男

pp.1218-1220

Overview

 体表心電図において,T波に引き続く波は1903年にEinthovenによって“U波”と名付けられた.U波は必ずしも病的な意義はなく,健常人でもしばしば認められる.正常U波は,aVR以外の誘導では常に陽性であり,その高さはT波の高さとある程度相関し,T波の高さの50%は超えない.また,通常U波の振幅は0.2mVを超えることがほとんどない.一般にU波が最もよく観察できるのはV2・V3誘導である(図1).

 T波終了からU波頂点までの時間は,QT時間とは異なり心拍非依存性である.しかし,U波は徐脈であるとより大きくみえ,頻脈であるとT波とともにその波高は小さくみえる傾向にある.しばしばT波とU波は融合しており,それが二相性T波の一部なのかU波なのかの鑑別が困難なことが多い.U波はⅠ,aVR,aVL誘導ではみられないことが多いため,仮にQT時間を測定する場合,これらの誘導で測定すればU波を含める可能性は低くなる.

Ⅲ章 波形からみた心電図[2] 不整脈関連Plus

P波の脱落や消失

中嶋 一晶 , 高月 誠司

pp.1226-1232

Overview

 本稿ではP波の脱落や消失について説明する.心房の興奮は洞結節から始まる.洞結節は自動能を有し,通常1分間に60〜100回でほぼ規則的に興奮し,それが心房全体に伝導し,房室結節を介して心室へと伝導する.P波は心房の興奮を示し,正常な心電図では規則的に出現し,P波の後には心室の興奮を示すQRS波が続く.P波は規則正しく出現すること,そしてQRS波の直前に出現していることが予測される.一方で,さまざまな状況でP波の脱落,消失を認めることがある.図1に具体例を示す.

 本12誘導心電図においては,各QRS波の直前にくるはずのP波が確認できない.本症例は洞不全症候群であり,心房の興奮を認めず,左脚ブロック型波形の心室性補充調律のみが記録されている.このように,おのおののQRS波の直前にP波を確認できないものをP波の脱落や消失と考える.

QRSの脱落

杉本 健一

pp.1233-1239

Overview

 QRSの1拍の脱落は心電図上,突然出現するRR間隔の延長として記録される.突然,RR間隔が延長する病態は,①洞不整脈(呼吸性不整脈),②洞房ブロックあるいは洞停止,③房室ブロックを伴った心房期外収縮〔APC(atrial premature contraction) with block〕,④2度房室ブロックの4つの機序が大半を占めている.

 突然出現したRR延長診断のフローチャートを図1に示す.延長前の最後のQRSと延長後の最初のP波の間に,P波があるのかどうかが鑑別の主眼となる.なければ,①洞不整脈(呼吸性不整脈)か②洞房ブロックあるいは洞停止,P波があれば③APC with blockか④2度房室ブロックのどちらかと診断できる.早期性が強い異所性PならばAPC with block,P波が洞性Pなら2度房室ブロックと診断され,さらに,2度房室ブロックであればWenckebach型かMobitzⅡ型かの鑑別が必要となる.

早期に出現するP波・QRS

鈴木 敦 , 志賀 剛

pp.1240-1245

はじめに

 期外収縮は基本リズムから予測される時期よりも早期に起こる収縮である.その刺激発生部位から,心房期外収縮(premature atrial contraction:PAC),接合部期外収縮(premature junctional beat:PJB),心室期外収縮(premature ventricular contraction:PVC)に分類される.期外収縮は日常臨床で最も遭遇する不整脈である.

頻脈—QRS幅が狭い頻拍の心電図の読み方

山根 禎一

pp.1246-1253

症例1:発作性上室頻拍

Overview

この心電図をどう読むか

 心拍数が約250/分程度のnarrow QRS頻拍であり,R-R間隔は規則正しい.

 上室性頻拍であることは間違いない.心房の興奮がどうなっているのかを知るためにP波を探すが,明らかなP波が存在していない.P波がみえないことがこのタイプの頻拍の大きな特徴である.

頻脈—QRS幅が広い頻拍の心電図の読み方

高木 雅彦

pp.1254-1259

Overview

 幅広いQRS波を示す頻拍(wide QRS頻拍)とは,心拍数>100/分,QRS幅0.12秒以上の頻拍であり,RR間隔が規則正しい頻拍と不規則な頻拍(図1)に分類される.wide QRS頻拍では,その原因となる頻拍によって治療法も全く異なるので,その鑑別診断は慎重に行う必要がある.

頻脈—その他の頻脈性不整脈

野上 昭彦

pp.1260-1266

Overview

 上室性頻脈や心房細動などのQRS幅の狭い頻脈,あるいは単形性心室頻拍などの規則的なQRS幅の広い頻脈以外に分類される“その他の頻脈性不整脈”として,不規則なR-R間隔を有するQRS幅の広い頻拍がある.心室細動(ventricular fibrillation:VF,図1a),多形性心室頻拍(polymorphic ventricular tachycardia:PVT),トルサード・ド・ポワンツ(torsade de pointes:TdP,図1b),偽性心室頻拍(図1c)などが含まれる.

徐脈—P波の有無・QRSのつながり①

荒川 修司 , 深江 学芸

pp.1267-1271

Overview

 徐脈は,心拍数が60回/分未満に低下した状態と定義されるが,臨床的には50回/分未満を指すことが多い.徐脈性不整脈は洞結節の異常による洞不全症候群と,房室結節以下の伝導障害をきたした房室ブロックが代表的である.その他,心房細動において通常は頻脈傾向を示すものが多いが,降圧剤などの薬剤による影響や加齢に伴う房室伝導能の低下によって徐脈傾向を示す場合がある.

 徐脈による循環動態への影響は症例によってさまざまである.比較的若年で基礎心疾患を有さない患者では症状が軽く,経過観察ですむ場合もあれば,他方では至急治療を要することがあるため,スピーディーな心電図判読が望まれる.ある程度キャリアがある医療従事者は,異常を察知した検査室からの素早い一報で事なきを得た経験をおもちのことと思う.

徐脈—P波の有無・QRSのつながり②

石川 利之

pp.1272-1277

Overview

2:1房室ブロック,高度房室ブロックおよび完全房室ブロック

 心臓がポンプとして働くには,心房と心室が交互に収縮を繰り返す必要がある.右心房にある洞結節で作られた電気刺激が心室に伝えられ,心室から肺や全身に血液が送り出される.心房と心室の間に房室結節という中継装置があり,心房と心室の収縮間隔を調整している.房室結節には脈が速くなるほど伝導時間が延長するという減衰伝導の特徴がある.房室結節から心室の間はHis束を伝わり,さらに右脚と左脚に分かれ,末端が心筋に接続している(図1).

 His束以下には減衰伝導はない.この伝導に障害が起こったのが房室ブロックである.房室ブロックの程度には1〜3度まであり,伝導時間が遅くなり時間がかかるようになるのが1度で,時々伝導が途絶えるのが2度,完全に伝導が途絶えるのが3度(完全)房室ブロックである(図2).

ペースメーカー心電図—ICD,CRTを含む

吉田 明弘

pp.1278-1284

Overview

 ペースメーカーや植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator:ICD),心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy:CRT)といった植込み型のデバイス治療の進歩は日進月歩である.それにしたがって,デバイス作動の心電図は非常に難しくなってきている.

 本稿では,これらのデバイスの心電図について基本的な知識を述べるとともに,正常作動か異常作動かの判別ポイントについて概説する.

Ⅳ章 症状からみた心電図

胸痛

神宮司 成弘

pp.1290-1294

胸痛の概要

 胸痛を生じる疾患は数多く存在するが,胸痛症例の対応において最も重要なことは,致死的疾患(killer chest painとも呼ばれる)であるかを一刻も早く鑑別し,治療を開始して予後を変えることである.この過程で心電図は特に虚血性心疾患の診断において重要な検査である.また,虚血性心疾患以外では,肺血栓塞栓症や急性心筋炎/心膜炎において心電図所見が診断のきっかけとなるため重要である.

動悸・息切れ

高橋 良英

pp.1295-1300

動悸・息切れとは

 「動悸」と表現される症状には,いくつかの種類が存在する.主に,①脈拍数が高いときに感じる動悸,②脈のリズムが不整のために感じる動悸,③脈拍数は普通でリズムも整にもかかわらず感じる動悸,である.息切れを同時に認める場合は不整脈疾患,心不全,呼吸器疾患が原因となり,心負荷や低酸素血症を伴っていることが多く,心因性の動悸では息切れを伴うことはまれである.

失神の既往

河野 律子 , 安部 治彦

pp.1301-1305

失神の概要

意識消失発作とは

 患者は発作時の状況を,“気を失った”,“貧血を起こした”,“倒れた”,“めまいがした”などと,さまざまに表現する.意識消失発作を主訴に患者が来院した際は,意識消失が一過性であるか否か,急性(突然)発症か否か,意識消失は自然に速やかに回復したか否か,を確認し,一過性意識消失であることを確認する必要がある1).単なる意識消失には,糖尿病性昏睡,薬物中毒,高齢者の単なる転倒,などが含まれている場合がある.

 受診時に一過性意識消失発作を主訴に患者が来院した場合であっても,本当に一過性意識消失発作であるのかを確認しておくことが重要である.一過性意識消失発作と判断されれば,次に外傷による脳震蘯などの明らかな二次的要因を除外したうえで,失神やてんかん,その他の原因(心因性,ヒステリーなど)との鑑別を行う.失神とてんかんは臨床症状が似ているため,鑑別はしばしば容易ではない.

下腿浮腫

山崎 直仁

pp.1306-1310

下腿浮腫とは

 浮腫とは,組織間液の量が異常に増加した状態と定義される.臨床的に明らかな下腿浮腫を生じるには,3〜4Lの過剰な組織間液が貯留する必要があるとされている.

 浮腫を生じる機序は,毛細血管交換系におけるスターリングの原理をもとに考えるとわかりやすい.スターリングの原理は以下の式で表される.

Ⅴ章 症例カンファレンス

Case1 高度な徐脈を呈した心房粗動の1例

中村 俊博 , 麻生 明見

pp.1316-1320

現病歴・既往歴

 患者は73歳,男性.元来健康で,特に心疾患の既往はなかった.50歳ごろから健康診断で第1度房室ブロックを指摘されていたが,治療は不要と判断され,以後,自覚症状はなく経過していた.しかし,20XX年の健康診断で著明な徐脈を指摘され,当科を受診した.失神の既往はない.内服薬も特になかった.

Case2 頻脈〔発作性上室性頻拍(PSVT)〕

鈴木 文男

pp.1321-1325

 発作性に出現し,かつ発作性に停止する“narrow QRS型”上室性頻拍(supraventricular tachycardia:SVT)の1例を提示する.

Case3 頻脈(心室)—早期再分極症候群の1例

吉田 幸彦 , 長内 宏之

pp.1326-1330

現病歴・既往歴

 患者は45歳,男性.突然死の家族歴や失神の既往歴はなし.41歳ごろから健康診断で受診していた.午前4時30分ごろにいびき様の呼吸が突然止まり,妻が呼びかけても反応がなかった.他の家族を起こして救急車を要請し,直ちに心臓マッサージが開始された.救急隊到着時の初期波形は心室細動であった.自動体外式除細動器(automated external defibrillator:AED)を装着し,2回の電気ショックで洞調律に復した.緊急冠動脈造影検査を含めた諸検査では異常は認められなかった.脳低体温療法後に後遺障害なく意識が回復した.

Case4 ST-T変化の読影に難渋する胸痛をきたした1例

岸原 淳 , 阿古 潤哉

pp.1331-1333

現病歴・既往歴

 患者は49歳,男性.3年前から高血圧症を指摘され内服治療を行っていたが,1年前から治療を自己中断していた.最近は血圧150〜170/80〜100mmHgと上昇傾向を認めていた.

 2016年3月,午後3時に冷汗を伴う激しい前胸部痛を認めたが,3時間で軽快したため,自宅で様子をみていた.翌日の午後8時に再び激しい胸痛をきたしたため救急車を要請し,当院の救急外来を受診した.

Case5 くも膜下出血—広範なST上昇を呈した意識障害患者

安田 廣太郎

pp.1334-1338

現病歴・既往歴

 患者は87歳,女性.約4年前に糖尿病を指摘され,かかりつけ医で投薬を受けていた.その他,既往歴に特記すべきことなし.

 23時ごろに突然,嘔吐と便失禁をきたし,直後に家人の呼びかけに反応しなくなったため,当院に救急搬送された.搬送時に体動はなく,痛み刺激にも無反応であった(JCSⅢ-300).血圧:164/88mmHg,脈拍数:97回/分,呼吸数:22回/分であった.

Case6 たこつぼ心筋症

松本 泰治 , 下川 宏明

pp.1339-1343

現病歴・既往歴

 患者は75歳,女性.以前に胸部症状はなかった.X月9日に夫が他界し,葬儀に出席した.同月11日12時ごろ,突然左側胸部から前胸部の締め付けられる痛みと息苦しさが出現した.その後,いったん症状は軽減したものの,16時に症状が再び増強して持続したため,当院へ救急搬送された.

Case7 徐脈頻脈症候群

松本 直也 , 横山 勝章

pp.1344-1346

現病歴・既往歴

 患者は60歳代,男性.脂質異常症と慢性腎臓病で通院しており,フェノフィブラート®を服用中であった.ふらつき症状の精査目的に24時間Holter心電図が施行された.

Case8 めまい—ペースメーカーが及ぼす影響

増田 慶太

pp.1347-1351

現病歴・既往歴

 患者は76歳,女性.完全房室ブロックに対して60歳時にペースメーカー植込み術を施行された.ペースメーカーはVDDリードを使用したシングルチャンバーシステムのものが植え込まれており,当院のペースメーカー外来に定期的に通院していた.

 受診の1カ月前に,バス停で座って待っていたところ,急にめまいを自覚した.めまいは短時間で自然に治まったため,暑さのせいと思っていたが,その後も同様のめまいを数回自覚したため,当院の外来を臨時受診した.外来受診時のペースメーカー設定と各種検査結果は下記の通りであった.

Ⅵ章 当施設での緊急連絡心電図

東京大学医学部附属病院—臨床検査医学の発展と医療人の育成に努め,個々の患者に最適な医療を提供する

小室 貴子

pp.1356-1360

Point

●12誘導心電図は,手術前検査やスクリーニング目的であっても,緊急連絡が必要な場合がある.

●検査室では検査担当者が変わっても見落としや対応の遅れがないように,緊急連絡を必要とする所見の目安や連絡手順を決めておく.

●緊急連絡を必要とする心電図所見は,施設規模や来院する患者の特色などを考慮し,各施設で運用可能な設定をすることが望ましい.

杏林大学医学部付属病院—診断医との連携体制と項目設定

佐藤 英樹 , 髙城 靖志 , 副島 京子 , 大西 宏明

pp.1361-1366

Point

●検査待ちや帰棟待ち患者の体調不良や急変を見逃さない環境設計を行わなくてはならない.

●院内リスクマネージメント委員会と協議して設定した,報告方法を統一した“パニック値項目と設定値”の運用を行っている.

●診療科の枠を超えた心電図診断医との緊密な連携体制を構築すべきである.

虎の門病院—“共有”で危機に備える

菊地 隆司 , 中野 優貴美 , 鎌田 美苗 , 石綿 清雄

pp.1367-1372

Point

●緊急連絡心電図や緊急対応に該当したケースカンファレンスは,緊急時の円滑な初期対応に際してのスタッフの危機管理能力の向上に有効である.

●検査当事者は,検査室へ心電図検査を受けにくる患者は,自覚症状に乏しい集団であることを認識しておくべきである.

●主要なガイドラインの改訂に基づいて,緊急連絡心電図を定期的に更新することも考慮しなくてはならない.

東京医科大学病院—医療人として,安心で安全な検査を行うために

尾形 申弐

pp.1373-1379

Point

●常に,緊急連絡を必要とする場面に遭遇することを念頭に置いて12誘導心電図検査を行う.

●検査に没頭することなく,コミュニケーションで患者の状態を察知する技量を身に付けることが大切である.

●緊急連絡を必要とする心電図所見の基準と連絡手順を決めておいて,迅速に対応する.

●緊急連絡した心電図の妥当性の検討を行い,スタッフ間の意識の統一を図ることが望ましい.

●“緊急性がないと思ったから,報告しなかった”ということのないように,正しい情報を伝えることがわれわれの義務である.

pickup!

カテーテルアブレーションの進歩

松尾 征一郎

pp.1158-1160

Point

●カテーテルアブレーションは,機器の進歩に伴ってさまざまな難治性不整脈を治療することが可能となっている.

●治療に用いる新しいエネルギー源の出現など,治療方法を根本的に変えうるものが使用可能となってきている.より多くの症例への治療の可能性が広がっている.

抗凝固薬の現状と今後の課題

鈴木 信也

pp.1221-1224

Point

●複数の経口抗凝固薬が選択できる時代を迎えた.従来のワルファリン時代は,プロトロンビン時間-国際標準化比(PT-INR)を指標とした用量調整が可能である一方で,薬剤選択の自由はなかった.新しく登場した経口抗凝固薬(DOAC)は用量調整が不要であり簡便に使用できるとともに,4種類を使用することが可能となり,ワルファリンと合わせて5つの経口抗凝固薬から選択可能となった.

●DOAC登場による抗凝固療法の変化を心研データベースを例にしてみてみると,①低リスク患者を中心とした投与率の上昇,②脳梗塞発生率の低下傾向,③大出血(頭蓋外出血)の増加傾向,が特徴として挙げられる.高リスク患者はワルファリン中心の投与となっており,脳梗塞や大出血の発生率に明らかな改善はもたらされなかった.

●DOAC時代の問題点として,固定用量であるが故に投与後の血中濃度を調整する自由がないことと,アドヒアランスを確認する確立された手段がないことが挙げられる.今後のDOAC使用に際しては,①高リスク患者への投与,②脳梗塞発生率の低下傾向を維持しつつ大出血(頭蓋外出血)を増やさない,という2点が課題となる.

抗不整脈薬

井原 健介

pp.1285-1287

Point

●抗不整脈薬はイオンチャネルの直接阻害や交感神経・副交感神経遮断などによって効果を発揮する.

●抗不整脈薬には,徐脈,心機能低下,催不整脈作用などの注意すべき副作用が存在する.

●抗不整脈薬の開始前・使用中は有効性や副作用の有無を確認するために,定期的な心機能や肝腎機能を含めた評価・検査が必要である.

知っておきたい救急対応

武田 聡 , 大瀧 佑平 , 佐藤 浩之

pp.1311-1314

Point

●医師や看護師と連携した素早く適切な救急対応が重要である.

●院内配備された自動体外式除細動器(AED)などを使用した心室細動への早期除細動を行う.

●強く早く絶え間ない胸骨圧迫を行う.

●可能であれば,バッグバルブマスク(BVM)などを使用した人工換気を行う.

非弁膜症性心房細動に対する完全内視鏡下心臓外科手術

大塚 俊哉

pp.1352-1354

Point

●非弁膜症性心房細動においては,不整脈(頻脈,徐脈)のみならず脳梗塞などの血栓塞栓症が大きな問題である.

●抗凝固治療はシンプルな血栓塞栓症予防法であるが,出血性副作用などによって使用が困難な患者も多い.

●完全内視鏡下心房細動手術(左心耳切除およびアブレーション)は安全な手術である.また,アブレーションによる洞調律化,および左心耳切除による脳梗塞予防効果が有用である.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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