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今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
PT,APTT—止血異常のスクリーニング検査としてのPT,APTT
著者: 小宮山豊1 吉賀正亨1
所属機関: 1関西医科大学病態検査学講座
ページ範囲:P.130 - P.135
文献購入ページに移動●プロトロンビン時間(PT)は,外因系凝固異常の検出,抗凝固薬ワルファリンのモニタリング,播種性血管内凝固症候群(DIC),重症肝障害診断の必須検査項目として有用である.
●活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は,内因系凝固異常の検査,血友病の検査,ヘパリンのモニタリング,抗リン脂質抗体症候群(APS)のスクリーニング検査として有用である.
●PTおよびAPTTは,血小板数やD-ダイマーと組み合わせて,手術などの外科的処置を伴う治療前に止血困難などを事前に検出するためのスクリーニング検査として有用である.
●APTT延長はほとんどの場合に出血傾向を示すが,動静脈の血栓症発症が問題となるAPSでもAPTTは延長する.
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