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文献詳細

雑誌文献

臨床検査60巻2号

2016年02月発行

文献概要

今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

肺活量測定

著者: 須賀洋子1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.172 - P.178

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Point

●検査前の説明では,被検者に,測定時の呼吸の仕方だけでなく,最大吸気と最大呼気を最大限まで行うことが重要であることを強調し,頑張ってもらうよう説明する.

●肺活量(VC)測定は標準法で行う.すなわち,安静換気から最大呼気,最大吸気,最大呼気し,吸気肺活量(IVC)と呼気肺活量(EVC)の両方を連続測定して大きいほうをVCとする.

●タイミングよく,かつ声の調子にメリハリを付けて掛け声を掛け,最大吸気位と最大呼気位で被検者の最大限の努力を引き出すようにする.

●安静呼気位,各分画を正確に測定することも重要である.

参考文献

1)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):呼吸機能検査ガイドライン─スパイロメトリー,フローボリューム曲線,肺拡散能力,メディカルレビュー社,2004
2)黒沢一,栂博久:スパイロメとリーと肺気量.臨床呼吸機能検査 第7版(日本呼吸器学会肺生理専門委員会編),メディカルビュー社,pp9-23,2004
3)東條尚子:換気機能検査.臨床検査学講座 生理機能検査学 第3版(大久保善朗,川良徳弘,東條尚子,他著),医歯薬出版,pp224-251,2010
4)佐々木英忠,中村雅夫,木田厚瑞,他:日本人のスパイログラムと動脈血液ガス分圧基準値.日呼吸会誌 39:巻末1-17,2001
5)Kubota M, Kobayashi H, Quanjer PH, et al:Reference values for spirometry, including vital capacity, in Japanese adults calculated with the LMS method and compared with previous values. Respir Investig 52:242-250,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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