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文献詳細

雑誌文献

臨床検査60巻2号

2016年02月発行

文献概要

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あとがき

著者: 河合昭人

所属機関:

ページ範囲:P.240 - P.240

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 今年も無事にスタートを切った日本には,建国を祝う記念日がある.2月11日の「建国記念の日」である.日本書紀にある初代天皇「神武天皇」が即位した日とされることが由来のようである.建国記念日といっておられる方々も多いと思われるが,正確には「建国記念の日」で,“の”が挿入されている.では,なぜ“の”が挿入されることになったのか? これには,制定されるまでの紆余曲折があった.元来,「紀元節」が存在していたが,戦後,GHQによって廃止された.その後,長い年月が過ぎ,紀元節としてではなく,建国されたことそのものを祝う日として有識者からなる審議会で幾度となく修正が行われ,1966年に当時の佐藤内閣によって政令を定めて公布・施行された.したがって,国民の祝日のなかで「建国記念の日」のみ祝日法ではなく政令で定められている.ちなみに,新たに山の日が加わり8月11日となったが,この日はもちろん祝日法によるものである.

 2016年は医療費改定の年である.病院ではこの改定内容が増収・減収に直結してくる.経営陣としてはプラス改定の便りを心待ちにしていることであろう.政府の2016年度予算編成では,社会保障関係の要求額は2015年度予算比2.4%(28兆7,126億円)増である.これは,「経済財政運営と改革の基本方針2015」(骨太方針2015)を踏襲したもので,極端ないい方をすれば,これからの社会保障費は,高齢化による自然増加分のみを考慮するというものであった.残念ながら,2016年の医療費改定は大幅なプラス改定は望めないだろう.現場としては,改定率の増減によって検査内容が大きく変わるわけではない.しかし,当然のことであるが,マイナス改定となれば昨年と同じ件数の検査をしても減収となる.自身が担当している検査点数の改定にはアンテナをのばして業務に当たってもらいたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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