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文献詳細

雑誌文献

臨床検査60巻5号

2016年05月発行

文献概要

今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

—免疫学検査編—イムノアッセイの可能性と限界

著者: 出口松夫12 鍵田正智1 吉岡範12

所属機関: 1大阪大学医学部附属病院臨床検査部 2大阪大学医学部附属病院感染制御部

ページ範囲:P.526 - P.534

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Point

●抗原は1種類の抗体と,抗体は1種類の抗原と反応するわけではない.

●感染症抗原検査の真の基準値は,“0”のみであることから,感度の追求に終わりはない.また,偽陽性や偽陰性がなくなることもない.

●イムノアッセイの感度を決める最も大きな要因は,検出対象と捕捉抗体の反応条件(第一次反応)である.

●感染症抗原検査では,検出対象が複数種類(ジェノタイプや変異株など)にも及ぶため,捕捉物の選定が極めて複雑である.

参考文献

1)庵原俊昭:抗体検査:目的・結果・次にすることは.小児感染免疫 23:89-95,2011
2)出口松夫,鍵田正智,吉岡範:感染症の免疫学的検査における偽陽性反応.検と技 40:451-453,2012
3)出口松夫,鍵田正智,浅利誠志,他:HBs抗原検出感度と変異株検出能における7種類の免疫学的測定試薬の評価.感染症誌 79:138-142,2005
4)Coleman PF, Chen YC, Mushahwar IK:Immunoassay detection of hepatitis B surface antigen mutants. J Med Virol 59:19-24,1999
5)Dryden KA, Wieland SF, Whitten-Bauer C, et al:Native hepatitis B virions and capsids visualized by electron cryomicroscopy. Mol Cell 22:843-850,2006
6)出口松夫,鍵田正智,吉岡範:感染症検査における採血管開栓時の検体間汚染.検と技 43:327-329,2015
7)出口松夫:感染症マーカー正確な結果を得るためのポイント.日臨検自動化会誌 36:219-222,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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