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心臓物語・6
モンゴルで高血圧を考えた
著者: 島田達生12
所属機関: 1大分大学 2大分医学技術専門学校
ページ範囲:P.932 - P.932
文献購入ページに移動本態性高血圧の環境因子として,食塩や脂質の過剰摂取,運動不足,肥満,ストレス,飲酒,喫煙などがある.高血圧はからだにどのような形態変化を引きが起こすのであろうか.電子顕微鏡でその謎を追ってみた.走査電子顕微鏡下で大動脈の内面をみると,高血圧という強い圧力によって内皮細胞が破壊されている([1]).内皮が壊れた後の透過電子顕微観察鏡は,内皮の修復に加えて,中膜の平滑筋細胞が圧補強のために内膜内に侵入し,内膜の肥厚が起こっていることを示している([2]).その結果,内腔が狭くなり,動脈硬化が進行する.
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