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文献詳細

雑誌文献

臨床検査61巻1号

2017年01月発行

文献概要

今月の特集2 Antimicrobial stewardship

Antimicrobial stewardship programにおける目標設定と活動の評価

著者: 中西雅樹1

所属機関: 1京都府立医科大学感染制御・検査医学教室

ページ範囲:P.64 - P.68

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Point

●ASPを広域ASPと狭域ASPに分類し,目標設定と活動の評価を行う.

●マネジメントシステムの概念を取り入れ,問題点の抽出→目標設定→計画の作成・実施→評価・改善計画の実施という流れを意識することによって,より適切な目標設定や活動評価が可能となる.

●狭域ASPでは各診療科の現状の問題点を抽出することによって目標を浮かび上がらせるのに対し,広域ASPでは病院全体の抗菌薬使用量,薬剤感受性結果,微生物分離頻度などサーベイランスデータから目標を設定することが多い.

●活動の評価では,“構造”,“プロセス”,“アウトカム”の指標にそれぞれ関連性があることが望ましい.

参考文献

1)Barlam TF, Cosgrove SE, Abbo LM, et al:Implementing an Antibiotic Stewardship Program: Guidelines by the Infectious Diseases Society of America and the Society for Healthcare Epidemiology of America. Clin Infect Dis 62:e51-e77,2016
2)米国感染症学会:抗菌薬適正使用プログラムの実施:米国感染症学会および米国医療疫学学会によるガイドライン(https://www.idsociety.org/uploadedFiles/IDSA/Guidelines-Patient_Care/IDSA_Practice_Guidelines/Other_Guidelines/ASP%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3_0823.pdf)
3)門田淳一,二木芳人:抗菌薬の適正使用に向けた8学会提言 「抗菌薬適正使用支援(Antimicrobial Stewardship:AS)プログラム推進のために」 提言発表の背景と目的.日化療会誌 64:379-385,2016
4)労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針(2006年3月10日付改正).(http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei14/dl/ms_system.pdf)
5)Donabedian A:Evaluating the quality of medical care. 1966. Milbank Q 83:691-729,2005
6)厚生労働省:薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000120769.pdf)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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