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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査61巻10号

2017年10月発行

雑誌目次

増刊号 呼吸機能検査 BASIC and PRACTICE

序文 フリーアクセス

鈴木 範孝

pp.1093

 呼吸機能検査は“息”を測ることであり,歴史的には,1846年,ハッチソン(Hutchinson)の肺活量の測定が端緒とされています.それから約100年遅れて,フランスのティフノー(Tiffeneau)は最大努力呼気曲線を描いて,時間内因子を加味した肺活量や1秒量を測定し,最大換気量の大きな人は時間肺活量も1秒量も高く,その逆も成立することを明確にして,呼吸機能検査の一段の進歩と普及を実現しました.その後,先駆者たちの血のにじむような努力と情熱によって,現在の呼吸生理学や臨床呼吸機能検査は確立され,現在に至っています.

 一方で,今日,呼吸生理学の解釈を中心とした呼吸機能検査や,血液ガス・酸塩基平衡分析は,測定している対象が温度や気圧に大きく影響される気体であることや,最大努力を誘導させるコミュニケーション能力,そして結果の解釈,それに加えて難解な数式や専門用語,化学・物理法則,といった大きな壁の存在によって,初学者にとっては敬遠されがちな分野になっています.本書は,そのような状況を打破し,より多くの方に,呼吸生理学や呼吸機能検査に対する苦手意識を克服し,楽しく,魅力的な領域の1つとしていただけることを願って企画しました.

Part1 呼吸機能の基礎をマスターしよう!

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pp.1097

呼吸機能検査を理解するための第1歩は,呼吸生理や呼吸機能検査に用いられている用語,物理・化学法則についての理解から! ひとつずつ,着実に身に付けていきましょう.

Part1 呼吸機能の基礎をマスターしよう! 1.“機能別”呼吸生理のメカニズム

肺と空気の出入り—換気機能

鈴木 範孝

pp.1098-1107

肺の機能・構造について理解しよう

⦿構造

 肺は左右一対の肺尖から肺底に広がる半円錐形の臓器で,それを包む胸郭という空間に保護されて収まっています(図1).右肺は上葉・中葉・下葉の3つ,左肺は上葉・下葉の2つに分かれており,心臓がやや左寄りにあることから左肺のほうが右肺よりやや小さく,容積比は3:2とされています1).左右の肺は縦隔によって隔てられており,肺底部は横隔膜に接しています.

肺内と細胞内におけるガス交換—内呼吸・外呼吸

鈴木 範孝

pp.1108-1119

内呼吸・外呼吸の概念

 内呼吸と外呼吸は,呼吸と循環のそれぞれの役割によって行われます.外呼吸(または肺呼吸)は肺から大気中の酸素を取り入れ,血液によって運ばれた二酸化炭素と水を肺から排出する過程です.内呼吸(または組織呼吸)は肺胞で酸素を受け取った血液によって酸素が心臓,肝臓,腎臓,筋肉などの組織に運ばれて利用され,複雑な中間代謝を経て,二酸化炭素を生じる過程です.この過程で心臓は約5,000mL/分の血液を循環させています1)

鼻腔から気道までの構造と機能

鈴木 範孝

pp.1120-1127

 人体を構成する60兆個もの細胞は,代謝を行うために絶えず酸素を必要としており,一方で細胞で産生された二酸化炭素を排出する必要に迫られています.この需給を満たし,生体を維持するためには,空気中の酸素を身体の隅々まで運び,組織から二酸化炭素を運搬,体外へ排出する装置が必要になります.この働きをする器官が呼吸器系(respiratory system)です.呼吸器系は上気道(鼻腔,咽頭,喉頭),下気道(気管,気管支),肺で構成されており(図1)1,2),肺ではガス交換(大気からの酸素の取り込みと組織で産生された二酸化炭素の排出)が行われ,鼻腔から気管支までがその通路にあたります.通常はこの鼻腔から気管支までを気道(airway)と呼びますが,広義には肺内の気管支・気管支枝,細気管支も気道に含まれます.

肺のもう1つの機能—非呼吸性機能

鈴木 範孝

pp.1128-1133

 肺は約3億の肺胞,150m2の肺胞表面積を有しています.安静時には1日約12,000Lの大気をフィルター,約6,000L以上の血液を循環させ,生体に必要な酸素を取り込み,二酸化炭素を排出しています.しかし,肺のもつ機能はガス交換だけではありません.前項までで既に少し触れた部分もありますが,肺は肺サーファクタントの産生,化学伝達物質の産生・代謝,血液の貯留・フィルター・気道線毛輸送や肺胞マクロファージによる外界からの細菌の貪食能など,代謝臓器としても多くの非呼吸性機能を営んでいるのです.

 本稿においては,ガス交換以外の肺の機能について,特に代謝という観点から解説します.

成長・加齢と呼吸機能

鈴木 範孝

pp.1134-1141

新生児の呼吸生理

⦿羊水中での胎児の活動

 胎児の肺は胎児自身が産生する羊水とサーファクタントを含む肺液で満たされているため肺気量は認めず,出生後の機能的残気量(functional residual capacity:FRC)に見合う程度に肺液で拡張しています1).出生後と違い,肺胞表面に気体と液体の界面が存在しない状態であるため,表面張力は問題にならず,肺胞がつぶれてしまう(虚脱する)ことはありません.

 また,胎児はこのような早い時期から出生後の空気呼吸に備えて呼吸様運動を行っています.呼吸様運動では,肺内の圧の上昇によって羊水を羊水腔へ吸引,また,消化管へと嚥下し,逆に圧の減少によって吐き出します.これによって,肺機能の完成と成熟を促しているのです.

特殊条件下での呼吸機能

鈴木 範孝

pp.1142-1151

麻酔・手術侵襲での呼吸機能の変化

 呼吸は,酸素化そして換気という生命維持に必要な機能を果たすために,呼吸運動,呼吸調節,ガス交換という生理学的メカニズムが連動し,恒常性を維持しています.しかし,麻酔や手術侵襲によって,呼吸機能は大きな影響を受けます.

 本稿では,麻酔と手術侵襲に伴う呼吸生理・呼吸機能の変化と,周術期管理としての呼吸機能について解説します.

Part1 呼吸機能の基礎をマスターしよう! 2.呼吸に関する記号・専門用語・計算式・法則

世界共通の記号・専門用語と単位

並木 薫

pp.1152-1155

 本稿では,呼吸機能検査で使用する最低限必要な記号・専門用語と単位を紹介し,解釈の例を示します.

化学と気体・物理の法則

並木 薫

pp.1156-1158

化学の法則

⦿Avogadro(アボガドロ)定数

 物質1モル(分子量)とそれを構成する粒子(分子・原子・イオンなど)の個数との対応を示す比例定数で,6.02214086…×1023であることをアボガドロが証明しました.また,アボガドロは全ての気体に関して,標準状態〔standard temperature,pressure and dry:STPD,0℃,1気圧(760mmHg),乾燥状態をいう〕において1モルの体積は22.4Lであるとしています.全ての気体の1molは22.4Lであることを覚えておきましょう.

Part2 臨床に直結する検査の進め方

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pp.1159

呼吸機能検査の原理と進め方,正常例と異常例の特徴をインプットしましょう.また,適切な検査結果を得るうえでポイントなる患者接遇や精度管理のコツについても解説しました.

スパイロメトリー検査

上ノ宮 彰 , 沼倉 和香

pp.1160-1167

検査の概要

 スパイロメトリーとは,スパイロメータでスパイログラム(呼吸の量と時間の変化)を描き,そこから患者の呼吸の状態を把握するために量と時間の変化から肺活量や努力性肺活量,1秒率などを算出することをいいます.また,努力性肺活量の検査では,流速と呼吸の量の変化を記録したフローボリューム曲線を同時に描くことができます.スパイロメータには2つの測定原理があります.1つは直接容積を測定する方法(気量型)であり,大型装置のほとんどがこれに該当します.もう1つは気流速度を測定して容積を算出する方法(気流型)で,小型の装置に多く用いられています.

 最近の呼吸機能検査の大きな目的に,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)の早期発見が挙げられます.また,1秒量(forced expiratory volume in 1 second: FEV1)から“肺年齢”が算出されるようになり,“肺”に対する意識が向上し,健康診断でも予防医学的な一面を担っています.

機能的残気量

田村 東子

pp.1168-1177

検査の概要

 安静呼気位の肺気量を機能的残気量(functional residual capacity:FRC)といいます.FRCの測定方法には,大きく分けてガス希釈法と体プレチスモグラフ法があります.ガス希釈法にはヘリウム(helium:He)を指示ガスとする閉鎖回路法と窒素(nitorogen:N2)を指示ガスとする開放回路法がありますが,最も普及しているHeを指示ガスとする閉鎖回路法について解説します.詳細は後述しますがこの方法では,測定装置内に肺では吸収されないHeを加え,患者に装置内のHeを呼吸してもらいます.肺にある空気が多いほどHeが大きく希釈されるので,このHeの希釈の程度から肺気量を測定します.

 体プレチスモグラフ法は,患者に密閉した箱(body box)の中に入ってもらい,肺気量,口腔内圧の変化を測定してBoyleの法則を利用して肺胸郭内にある肺容量を算出します.また,求めたFRCから予備呼気量(expiratory reserve volume:ERV)を引いて残気量(residual volume:RV)を求めます1)

肺拡散能の測定

大久保 輝男

pp.1178-1183

検査の概要

 肺の主な役割は,吸入した空気の酸素を血液中に取り込むことです.そのためには換気によって酸素を肺内に取り入れ,肺胞では物理的現象である拡散によって酸素が肺胞毛細管膜を通過し,血液中に取り込まれます.肺拡散能とは,この肺胞から肺毛細血管内への酸素取り込み能力の指標です.拡散の過程には4つの段階があります.①肺胞毛細管膜の通過,②血漿中の拡散,③赤血球膜の通過,④ヘモグロビン(hemoglobin:Hb)との化学的結合,です.

 本来は酸素(O2)の拡散能力を測定したいところですが,肺毛細血管内の酸素分圧を求めることが困難であり,一酸化炭素(CO)を指標とした肺拡散能力(diffusing capacity of the lung for carbon monoxide:DLCO)が用いられています.その理由として,①COのHbに対する親和性がO2の210倍と極めて大きく,低濃度のCO(0.3%)を用いることで測定可能なこと,②COとHbの結合が強固なので,COが赤血球中に取り込まれても肺毛細管内のCO分圧を0と見なすことができ,DLCOの算出が容易であること,③O2とCOの物理的性質の相違から便宜的にDLCOを酸素の拡散能力(diffusing capacity of the lung for oxygen:DLO2)に換算可能なこと(DLO2=1.23×DLCO),の3つが挙げられます.

クロージングボリューム

宮澤 義

pp.1184-1192

検査の概要

 クロージングボリューム(closing volume:CV)検査は,末梢気道病変の検出に有用な検査です.末梢気道(細気管支レベル)の病変は気道壁や周囲組織の性状が障害されることによって起こり,換気不均等性が増大しガス交換障害をきたします.CVの増加は末梢気道の易虚脱性を示唆します.測定方法にはレジデントガス(resident gas)法とボーラス(bolus)法があり,わが国ではレジデントガス法が多く使用されています.この方法は単一呼吸法とも呼ばれ,肺内ガス分布とCVを同時に測定できる方法です.本稿ではCVおよび肺内ガス分布の理論と検査法について記載します.

努力をしない呼吸機能検査—呼吸インピーダンス測定

内田 明美 , 松原 宏紀 , 伊藤 理

pp.1194-1202

検査の概要

 最大努力を必要とせず安静呼吸で行う呼吸機能検査は,検査時の疲労が少なく,幼児や高齢者,呼吸困難の強い被検者に対しても最小限の負担で検査を実施することができます.さらに,繰り返される強制努力呼出による気道への影響(気道の攣縮など)や呼吸筋疲労を回避できるという利点もあります.安静呼吸で行う代表的な呼吸機能検査に“オシレーション法による呼吸インピーダンス(respiratory system impedance:Zrs)測定”があります.この測定方法は被検者にとって非侵襲的で,検査時間が短く,簡便な手技で実施できます.しかしその反面,測定値に影響を及ぼす因子が多く存在し1),測定精度を高めるためにはいくつかの押さえておくべきポイントがあります.

呼気NO検査

松本 久子

pp.1204-1209

検査の概要

 気道壁で産生される一酸化窒素(nitric oxide:NO)は,十億分率(parts per billion:ppb)のレベルで呼気中に検出されます.呼気NO濃度は好酸球性/2型気道炎症時に高くなるため,気管支喘息の気道炎症の指標として有用です1).現在,保険で承認されている呼気NO濃度測定機器は,電気化学センサーによって測定する携帯型アナライザーです.明確な使用基準は確立されていませんが,喘息の診断や吸入ステロイド薬への反応性の予測,治療経過のモニタリングの参考にすることができます.また,吸入ステロイド薬へのアドヒアランスのチェックにも有用です.ただし,検査結果に影響する因子もいくつかあり,注意は必要です.

心肺運動負荷試験(CPX)における呼吸機能

加藤 政利

pp.1210-1220

はじめに

 慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)は,全身疾患とも呼ばれ多種の合併症を併発することが知られています1).心疾患を合併することも多く2〜5),肺と心臓は相互に影響し合う関係を有するため6),両者を総合的に評価することは重要です.心肺運動負荷試験(cardiopulmonary exercise training:CPX)は心臓と肺を総合的かつ客観的に評価することが可能で,安静時には得ることのできない特徴的な指標を得ることができる点で,超音波検査や呼吸機能検査とは異なります.しかし,CPXはこれらの検査に取って代わる物ではなく,安静時の心機能や呼吸機能をベースにして,運動耐容能や労作時の症状などを評価する検査です.

血液ガス分析

家城 正和

pp.1222-1231

臨床的意義

 動脈血液ガス分析を行う目的としては次のようなものが挙げられます.

①体内における酸塩基平衡を把握する.

②換気および酸素化に至るまでの呼吸状態を把握する.

③酸塩基平衡における代謝の状態を把握する.

呼吸機能検査を有効に進めるための患者接遇・情報収集・エマージェンシー対応

鈴木 敦

pp.1232-1237

患者の心理・位置・立場を理解した接遇のポイント

 呼吸機能検査は,患者の協力が必要不可欠な検査であり,患者の努力が最大限に引き出されていることが大切な要件となっています.最大限の努力が得られなければ正確な検査結果を得ることができず,診断・治療に影響が出てしまうため,検査を担当する臨床検査技師の技量に大きく左右されてしまう検査です.

 現在の検査機器はブラックボックス化され,測定原理,機器の特性などの理解がとても難しくなっています.表示に従ってボタンを押せば計算エラーが発生しない限り測定結果が得られてしまい,検査結果の解釈に悩むこともあります.マニュアル通りに機械的に測定するだけでは,患者状態を反映した信頼性の高い検査結果を得ることはできず,簡単な検査と思われがちですが,とても奥が深い検査です.呼吸機能検査担当者は,ただ単に検査を行えばよいのではなく,関連した検査項目の意味・データの正常値・データの解釈・画像判読について理解したうえで検査を行えるように努めなければなりません.その努力によって,臨床医が求める検査結果に付加価値を付けて報告できるはずです.

呼吸機能検査機器の精度管理

星 弘美

pp.1238-1244

呼吸機能検査における精度管理の必要性

 最近の呼吸機能測定装置は,結果の妥当性や再現性の良否判定,ベストデータの採択までサポートする機能と優れた操作性によって,初心者でも簡単に検査を行い判定ができるようになりました.しかし,信頼性の高い検査結果を提供するためには,機器の精度管理や日常のメンテナンスは必要不可欠です.

 日本呼吸器学会肺生理専門委員会による「呼吸機能検査ガイドライン」1)(以下,ガイドライン)や,国際的には米国胸部疾患学会(American Thoracic Society:ATS)と欧州呼吸器学会(European Respiratory Society:ERS)が共同で発行したガイドライン2)(以下,ATS/ERSガイドライン)では,機器の精度管理について普及啓蒙していますが,いまだ精度管理を実施していない施設もあります.較正を正しく行い,較正用シリンジや既知健常者の測定値を用いて,機器が正確に作動しているかを確認することが重要です.毎日の精度管理は,機器の特徴や微妙な変化を捉えることができ,異常の早期発見や適切な対処につながります(図1a).

Part3 フィジカルサイン&病態で読み解く呼吸器疾患

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pp.1245

主要な呼吸器疾患について,特徴的なフィジカルサインや病態,検査所見を症例形式で学びましょう.疾患を想定しながら検査値を読み,報告書をまとめることで,診断に役立つ検査を実践していきましょう!

Part3 フィジカルサイン&病態で読み解く呼吸器疾患 1.閉塞性換気障害

気管支喘息

櫻井 由子 , 巽 浩一郎

pp.1246-1251

症例

 患者は31歳,男性.主訴は咳嗽・呼吸困難です.既往歴は特になく,喫煙歴はありません.現病歴はX年12月末から上気道炎の症状(微熱・喀痰・咳嗽・咽頭痛)が出現し,市販薬で軽快するも咳嗽が持続しました.その後,喘鳴・呼吸困難も出現し,症状が持続するため近医を受診され,精査目的にX+1年1月当院を紹介受診しました.

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

山本 雅史

pp.1252-1258

 慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)は末梢気道病変と肺気腫病変がさまざまに混在し(図1)1),完全には可逆的ではない気流閉塞を特徴とする疾患です.

 COPDの診断は気管支拡張薬吸入後の1秒率〔1秒量/努力肺活量(forced expiratory volume in 1 second/forced vital capacity:FEV1/FVC)〕が70%未満(固定性気流閉塞)であることで診断されます.また,その病期分類は,わが国のCOPD治療のガイドライン1)では,対標準1秒量(%FEV1,気流閉塞の程度)をもとに,Ⅰ〜Ⅳ期に分ける方法が採用されています(表1)1)

上気道閉塞

山本 雅史

pp.1260-1268

 上気道閉塞は,肺自体には障害は全くないが,咽頭や気管,主気管支などの太い気道が機械的に狭まるために,1秒率(forced expiratory volume in 1 second/forced vital capacity:FEV1/FVC)が低下し,閉塞性換気障害を示す病態です.そのフローボリューム曲線は極めて特徴的な形状をとり,教科書的な表現でいうと台形の形を成します1)

 つまり,強制呼出時で説明すると,肺自体の駆動圧が高まり,呼出を開始しますが,その出口である気管などが狭まっていると,その出口の細さに対して,スピードが頭打ちになります.そのためフローボリューム曲線は同じスピードが続く形状(台形の上底部分)となります.

造血幹細胞移植後の閉塞性細気管支炎

山本 雅史

pp.1270-1274

 肺移植や造血幹細胞移植を行うと,移植後肺合併症の1つとして,閉塞性細気管支炎(bronchiolitis obliterans:BO)が発症することが知られています.これは慢性の移植片対宿主病(graft-versus-host disease:GVHD)に関連して発症するとされており1),移植後100日前後以降の慢性期に比較的急激に進行し,閉塞性換気障害を呈するとされています.

 2009年までの報告では2年生存率40%,5年生存率は20%とかなり低かったのですが,近年の報告では2〜3年生存率60〜75%,5年生存率は40〜50%と,かなりよくなっているものの,まだまだ死亡率は高い疾患です2)

びまん性汎細気管支炎(DPB)

鈴木 優毅 , 伊狩 潤 , 巽 浩一郎

pp.1276-1281

症例

44歳,男性.身長163cm 体重50.0kg

体容積指数(body mass index:BMI)18.8kg/m2

併存症:慢性副鼻腔炎,X連鎖無γグロブリン血症

生活歴:喫煙なし,飲酒なし,アレルギー歴は特になし

主 訴:慢性的な咳・痰,労作時息切れ,鼻閉・鼻汁

呼吸様式:腹式呼吸

頭頸部:頸部の呼吸補助筋の発達

胸 部:胸郭の拡大.両側肺野で水泡音(coarse crackle)を聴取.心雑音なし

腹 部:平坦・軟

四 肢:軽度から中等度のるい痩・筋力低下.浮腫なし

病 歴:本患者は,原発性免疫不全症を幼少期に発症して免疫グロブリン製剤補充などの治療を受けていました.30歳代から慢性的な咳・痰,労作時息切れなどの症状が出現しはじめました.その後,胸部異常陰影と呼吸器症状のコントロールのために当科へ紹介となり,呼吸機能検査と典型的な画像所見から,びまん性汎細気管支炎(diffuse panbronchiolitis:DPB)と診断しました.

Part3 フィジカルサイン&病態で読み解く呼吸器疾患 2.拘束性換気障害

特発性間質性肺炎の概念

高谷 恒範 , 山内 基雄

pp.1282-1289

はじめに

 特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonias:IIPs)は原因を特定しえない種々の間質性肺炎の総称であり,感染症や心不全を除外したうえでおさえておきたい代表的な肺疾患です.間質性肺炎は“間質”と呼ばれる肺胞隔壁や小葉間間質に炎症や線維化病変をきたす疾患の総称であり,原因としては,膠原病やサルコイドーシスなどの全身性疾患に付随して発症するもの,薬剤,職業,放射線治療の副作用,アレルギー,粉じん吸入やサプリメントなどの健康食品など,さまざまなケースが知られています.この間質性肺炎のなかで原因が特定できないものをIIPsと呼んでいます.2013年に報告された米国胸部疾患学会/欧州呼吸器学会(American Thoracic Society/European Respiratory Society:ATS/ERS)によるIIPsの指針によってIIPsのカテゴリーが示され,全IIPsの50%以上を占め,最も予後不良な疾患として知られる特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis:IPF)をはじめとする9疾患が含まれています(表1)1).わが国では2016年に日本呼吸器学会びまん性肺疾患診断・治療ガイドライン作成委員会による「特発性間質性肺炎診断と治療の手引き」が改訂2)され,2017年には新たなIPFの治療ガイドラインが発行されました.

 現在の「特発性肺線維症の治療ガイドライン2017」3)をはじめ,過去のIPFの診断基準においては,自覚症状や肺機能検査の基準があり,自覚症状や肺機能の低下がなく,画像による所見だけではIPFの診断ができませんでした.しかし,最新のIPF国際ガイドラインでは,原因疾患がなくても,形態学的,放射線画像的に通常型間質性肺炎(usual interstitial pneumonia:UIP)パターンがある場合は,HR-CTだけでもIPFと診断可能となっています4).UIPパターンが確認できない場合には,外科的肺生検を行います.病理パターンは4つに分類され,HR-CTの3つの画像パターンと組み合わせて診断します.診断においては,画像・病理・臨床で議論〔多職種での議論をMDD(multi-disciplinary discussion)と呼んでいます〕を行って,診断を確定していくことが推奨されています(図14),表1).しかし,筆者は,呼吸機能検査はIPFの診断において重要な位置を占めており,画像所見と呼吸機能検査を組み合わせて診断を進めることが重要と考えています.本稿では,IIPsの病態・検査の特徴を概説します.

神経筋疾患—重症筋無力症を中心に

高谷 恒範

pp.1291-1297

はじめに

 拘束性肺疾患の解剖生理学的特徴は,肺組織や胸郭の柔軟性が消失し硬くなり,空気を十分に吸気できなくなることです.肺機能検査上では,肺活量(vital capacity:VC),1回換気量(tidal volume:TV),残気量(residual volume:RV)などの減少があり,各肺気量分画の減少のため,全肺気量(total lung capacity:TLC)も減少します.フローボリューム曲線は,ピークフロー(最大呼気流速)の低下と,その後の急峻な下降カーブを示します.拘束性肺疾患には,肺疾患のみならず,胸膜,胸郭,呼吸筋および横隔膜の疾患など多種多様の疾患が含まれます(表1).

 本稿では,肺以外因子に由来する拘束性換気障害,特に,神経筋疾患について解説します.

側彎症—胸郭,胸膜領域に異常をきたすもの(結核後遺症も含む)

川邊 晴樹

pp.1298-1304

症例

61歳,男性.身長147.6cm,体重38.8kg

先天性の脊椎変形(側彎症)あり,他の既往歴はなし,粉塵吸入歴なし,喫煙歴なし.

主 訴:半年前から労作時の呼吸困難を自覚し,1カ月前から徐々に増悪したために受診.

肥満症

高谷 恒範

pp.1305-1313

はじめに

 肥満症を理解するために,まず,肥満について解説します.

 肥満とは,太っている状態であって,疾患ではありません.肥満は“体脂肪が必要以上に増えた状態”を指しますが,体脂肪率の測定には困難が伴うため,指標として体容積指数(body mass index:BMI)が世界的に広く用いられています.世界保健機関(World Health Organization:WHO)による肥満の判定基準では,BMI 30以上が肥満です.一方,わが国ではBMI 25以上を肥満とすることが,日本肥満学会によって定義されています(表1).なお,近年では,体脂肪計(体組成計)が一般にも普及し始め,体脂肪率によって肥満の判定を行う場合も増えるようになってきています.

 一方,肥満症とは肥満に起因,関連する健康障害を有するか,そうした健康障害が予測される内臓脂肪が過剰に蓄積した状態で,減量治療を必要とする状態のことです.ここで言う健康障害とは,肥満関連疾患(耐糖能障害,脂質異常症,高血圧,高尿酸血症・痛風,冠動脈疾患,脳梗塞,脂肪肝,月経異常および妊娠合併症,睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群,整形外科的疾患,肥満関連腎臓病)の11疾患です.日本人では,BMIが25を超えたあたりから,これらのうち,1つ以上の健康障害を有する場合が多いです.肥満は疾患ではありませんが,肥満症は疾患であり,医学的に治療が必要となります.呼吸機能検査においても,肥満による肺気量分画に大きな影響を及ぼします.

 肥満の種類には,内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満があります.前者は内臓の周りに脂肪が蓄積するもので,いわゆる“リンゴ型”と呼ばれています.後者は,下腹部,腰回り,おしりなどの皮下に脂肪が蓄積するもので,いわゆる“洋ナシ型”です.

Part3 フィジカルサイン&病態で読み解く呼吸器疾患 3.今,注目される呼吸器疾患

喘息COPDオーバーラップ症候群(ACOS)

穴澤 梨江 , 巽 浩一郎

pp.1314-1319

症例

67歳,女性

主 訴:喘鳴と呼吸困難

現病歴:50歳ごろに気管支喘息の診断となり近医で吸入ステロイドと気管支拡張薬を処方.小児喘息の既往はなく,ロキソプロフェンや市販の感冒薬で喘息発作を起こしたことがあることから,アスピリン喘息と診断されていた.来院1カ月前から週に1〜2回の発作が出現するようになり,近医でステロイドを処方.一時的に改善がみられましたが来院数日前から乾性咳嗽が出始め,来院1日前には横になっていても苦しく歩ける状態ではなかったため当院へ救急搬送.

バイタルサイン:身長151cm,体重40kg,BMI(body mass index)17.5,体温36.6℃,血圧138/86mmHg,心拍数96/分 整,SpO2 98%(3L/min),呼吸数20/分.

フィジカルサイン:胸部聴診では吸気・呼気ともにヒューヒューというwheezeを聴取,心音は正常.

喫煙歴:35〜50歳まで20本/日の喫煙歴

気腫合併肺線維症(CPFE)

山本 雅史

pp.1320-1325

 気腫合併肺線維症(combined pulmonary fibrosis and emphysema:CPFE)とは,上肺優位に閉塞性肺疾患である肺気腫,下肺優位に拘束性肺疾患である間質性肺炎が存在する病態です.

 日本呼吸器学会から発行された,「COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン 第4版」1),および,「特発性間質性肺炎診断と治療の手引き 第3版」2)では,それぞれの疾患の合併症と定義付けられており,現在ではCTで上肺野の気腫と下肺野の線維化を認めることを特徴とする臨床症候群とされています.CPFEは進行すると高率に肺高血圧症と肺癌を合併することが知られています.

PPFE

山本 雅史

pp.1326-1329

 2013年に米国胸部疾患学会/欧州呼吸器学会(American Thoracic Society/European Respiratory Society:ATS/ERS)から特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonias:IIPs)の国際分類の改訂版1)が発表され,まれなIIPs(rare IIPs)の1つとしてidiopathic PPFE(idiopathic pleuroparenchymal fibroelastosis)が取り上げられました.2016年に日本呼吸器学会から発行された「特発性間質性肺炎診断と治療の手引き 改訂第3版」2)においても,欧米の2013年分類に従って記載されました.

 正式な和名はまだありませんが,わが国で網谷病を含む特発性上葉優位型肺線維症(idiopathic pulmonary upper lobe dominant fibrosis),特発性上葉限局型肺線維症(idiopathic pulmonary upper lobe fibrosis:IPUF)と呼ばれ報告されてきた疾患群と同様のものであると考えられています.

Part3 フィジカルサイン&病態で読み解く呼吸器疾患 4.集中治療室などのベッドサイドで呼吸療法が必要になる疾患

無気肺—術後無気肺,その他が原因のもの

小谷 透

pp.1330-1334

症例

58歳,男性.

主 訴:呼吸困難感.

既往歴:喫煙20本/日×25年間.4週間前から禁煙中.

経 過:2カ月前の健診で血尿を指摘され,精査の結果,左腎細胞癌と診断されました.右側臥位で全身麻酔下に左腎摘出術を施行し,術後,集中治療室(intensive care unit:ICU)に入室しました.入室時の所見では血圧122/66mmHg,心拍数75回/分,呼吸数18回/分.1時間前から呼吸数が24回/分に増加しましたが,経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は酸素5L/分投与下に98%と変化はありませんでした.創部痛もあり,手術室で装着した経静脈的自己調節鎮痛法(intravenous patient-controlled analgesia:iv-PCA)のボーラス投与を使用したところ,痛みが軽減したため経過を観察していました.しかし,再度呼吸困難感を訴えるようになり,SpO2も95%に低下してきました.念のため,胸部X線検査を行ったところ,右下肺野の透過性低下と右横隔膜の挙上が確認でき,これをもとに無気肺と診断しました.

急性呼吸不全(ARDS)

宮下 亮一 , 小谷 透

pp.1336-1340

症例

68歳,男性.高血圧を指摘されていますが内服薬なし.喫煙歴は40本/日,30年間でしたが,1年前から禁煙しています.入院6日前から全身倦怠感ならびに咳嗽があり,入院3日前に他院を受診し感冒薬を処方されましたが,入院1日前から呼吸困難感が出現したため当院受診.室内気での経皮的酸素飽和度(oxygen saturation of peripheral artery:SpO2)が90%であり,胸部X線(図1)では両側肺野に浸潤陰影を認め,酸素療法と抗菌薬投与が開始されました.しかし,呼吸困難感は徐々に進行し,呼吸数が37回・min−1まで増加.SpO2はO2マスク10L・min−1でも85%となり,こちらの問いかけに徐々に反応が悪くなり意識レベルが低下,脈拍102bpm,血圧92/45mmHgでした.

肺水腫—心不全が原因で起こるもの

小谷 透

pp.1342-1345

症例

67歳,男性.

主 訴:呼吸困難感.

既往歴:健診で高血圧と脂質異常症を指摘され,内服薬を処方されていましたが,自己中断していました.

経 過:就寝後,息苦しさで覚醒.呼吸のたびにヒューヒューという音がし,臥床できない状態であったため家人が救急要請.来院時,意識清明,血圧187/100mmHg,心拍数116回/分,呼吸数26回/分,体温36.8℃.胸痛はなく,大気吸入下で経皮的動脈血酸素飽和度(oxygen saturation of peripheral artery:SpO2)は89%でした.胸部X線像で心陰影拡大と肺門部から末梢に広がる浸潤陰影を認めました.呼吸困難は増強し不穏も出現,治療に協力できなくなったため鎮静し気管挿管しました.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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