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文献概要
今月の特集 母子感染の検査診断 各論
—母子感染で問題となる原虫感染症—トキソプラズマ症
著者: 中村(内山)ふくみ1
所属機関: 1東京都保健医療公社荏原病院感染症内科
ページ範囲:P.1418 - P.1421
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●妊婦のトキソプラズマ原虫初感染,すなわち児の先天性トキソプラズマ症ではなく,妊婦に治療を行うことで,児の発症率を低下させることができる.
●妊娠初期の感染症スクリーニング検査で抗トキソプラズマ抗体陰性であった妊婦に対して,リスク因子を回避するよう指導する.
●リスク因子は,生あるいは加熱調理不十分な肉の摂取,土いじり(ガーデニング,畑仕事),流行地への渡航である.
●妊婦のトキソプラズマ原虫初感染,すなわち児の先天性トキソプラズマ症ではなく,妊婦に治療を行うことで,児の発症率を低下させることができる.
●妊娠初期の感染症スクリーニング検査で抗トキソプラズマ抗体陰性であった妊婦に対して,リスク因子を回避するよう指導する.
●リスク因子は,生あるいは加熱調理不十分な肉の摂取,土いじり(ガーデニング,畑仕事),流行地への渡航である.
参考文献
1)中村(内山)ふくみ,春木宏介:トキソプラズマ感染症.カラー版内科学(門脇孝,永井良三編),西村書店,pp1880-1884,2012
2)母子感染に対する母子保健体制構築と医療技術開発のための研究班:国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)成育疾患克服等総合研究事業 母子感染に対する母子保健体制構築と医療技術開発のための研究(平成28年度〜30年度) トキソプラズマ妊娠管理マニュアル,2017
3)CDCホームページ(https://www.cdc.gov/dpdx/toxoplasmosis/index.html)(最終アクセス:2017年8月23日)
4)Montoya JG, Liesenfeld O:Toxoplasmosis. Lancet 363:1965-1976,2004
5)小島俊行,堤治,武谷雄二:先天性トキソプラズマ症.Clin Parasitol 13:39-44,2002
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