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文献詳細

雑誌文献

臨床検査61巻11号

2017年11月発行

文献概要

検査説明Q&A・31

結核菌と非結核性抗酸菌の鑑別はどのようにしたらよいですか?

著者: 昆亜紀子1 上遠野保裕1

所属機関: 1慶應義塾大学病院臨床検査科

ページ範囲:P.1422 - P.1425

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■鑑別の意義

 結核菌の感染経路は空気感染(飛沫核感染)である.感染が成立する病原体の数は10個以下と感染力がとても強く,その病原性の高さなどから感染症法において二類感染症に分類されている.一方,非結核性抗酸菌(nontuberculous mycobacteria:NTM)は病原性が低く,ヒト-ヒト感染はほとんどないとされているものの,近年その罹患率は結核に匹敵するほど増加しており問題となっている.

 以上のことから結核菌とNTMの鑑別は,院内感染対策などの感染制御の観点からみてとても重要であり,使用する抗菌薬が異なるため抗酸菌症の診断・治療をスムーズに行ううえでも必要である.

参考文献

1)日本結核病学会抗酸菌検査法検討委員会(編):抗酸菌検査ガイド2016,南江堂,2016
2)御手洗聡:抗酸菌検査を使いこなすコツ,結核予防会,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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