臨床検査61巻12号

2017年12月発行

今月の特集2 新鮮血を用いた血算の外部精度管理

新鮮血を用いた自動血球分析項目の外部精度評価の現況

著者： 近藤弘¹ 渡邉眞一郎² 川合陽子³

所属機関： ¹関西医療大学保健医療学部臨床検査学科 ²藤沢市民病院臨床検査科 ³国際医療福祉大学臨床医学研究センター

ページ範囲：P.1486 - P.1490

Point

●地域の自動血球分析項目の外部精度評価（EQA）においては，調査試料として新鮮血を使用している例は多い．

●新鮮血EQAで使用する調査試料の調製方法，評価基準，倫理的配慮などにEQA団体間差を認めた．

●EQA評価結果のばらつきを少なくするためには，新鮮血EQA実施方法の標準化が必要である．

参考文献

1）近藤弘，杉山昌晃，白上篤，他：新鮮血を用いた血液学検査の外部精度管理．臨検　58：621-626，2014

2）日本衛生検査所協会精度管理委員会：第42回臨床検査精度管理調査結果報告書，日本衛生検査所協会，2017

3）日本臨床衛生検査技師会臨床検査データ共有化部会：臨床検査データ共有化マニュアル—都道府県基幹施設用．医学検査　55：1252-1263，2006

4）福田幸広，澤田朝寛，大山正之，他：血算サーベイ試料作製における最適条件の検討．日検血会誌　17：16-24，2016

5）浅沼眞佐江，千葉拓也，栗原正博：全血を用いた外部精度管理における試料調整方法の違いが赤血球容積に与える影響．日検血会誌　18：249-256，2017

6）全国労働衛生団体連合会総合精度管理委員会臨床検査専門委員会：第25回臨床検査精度管理調査結果報告書，全国労働衛生団体連合会，2017

7）近藤弘，渡邉眞一郎，川合陽子：新鮮血液を用いる自動血球分析項目の外部精度評価の現状分析．日検血会誌　13：189-195，2012